会社設立の流れや手続きまわりについて解説!

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何か事業を始める、現在の事業を大きくしたいなどの志をもっているのであれば、会社の設立について知っておくべきことがあります。

そこで今回は、会社の種類やそれぞれの特徴、実際に会社をつくるときの流れや具体的な手続きについて解説します。

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目次

起業するときの選択肢・種類

起業したいという夢を持つ人は少なくありません。
事業を起こすといっても、種類はいくつかあり、何を選ぶかによって必要な手続きや、準備すべきこと、クリアすべき問題が異なります。

まずは、個人事業と法人の違いについてみていきます。

個人事業

個人事業とは、法人の手続きをせず個人で事業を行うことです。
独立して事業を営んでいますが、会社としての法人格がなく、税務署への開業届の提出だけで事業を開始できます。

個人という名称ですが、従業員を抱えた経営も可能です。
個人事業のメリットは、設立費用や設立のための手続きがいらないということです。
株式会社であれば、役員登記や株主総会など会社運営に関する費用やパワーが必要ですが、個人事業であれば不要です。

簡単に立ち上げることができる一方で、信用面では法人格に比べて劣るとされ、資金の調達力や対法人格との取引に難航することがあります。

法人

法人とは、法律によって人格を与えられた人間以外の存在を指します。代表者とは別の存在として法人が存在することになります。

例えば、賃貸物件を借りる場合、個人事業主の場合は会社で使う物件であっても、事業主個人が賃貸契約を結びます。
法人格をもつ場合は、法人として賃貸契約を交わすことができるのです。

法人には、学校法人や宗教法人、医療法人などさまざまな種類があります。
一般に「会社」と呼ばれる法人のうち代表的なものに「株式会社」と「合同会社」があります。
株式会社は株主から資金を集め、それをもとに株主から委託を受けた取締役が事業運営をします。
株主と取締役が同一であることが認められていますので、一人で事業運営をすることも可能です。

資本金は1円以上とされ、設立にかかる費用は25万円程度です。社会的な知名度が高く、それに比例して信用度も高いのが特徴です。

合同会社(LCC)は出資者が運営を行い、出資者、運営者とも社員と呼ばれます。設立登記は株式会社に比べて簡便で、手続きにかかる日数が短く手間も少なめです。

会社運営の上でも意思決定などがスムーズに行えるので、柔軟な経営が可能です。
株式会社に比べて信用度は低く、証券市場での上場はできません。

株式会社を作る流れ

信用度や今後の発展を考えて、株式会社をつくるのであれば、何から準備すればよいのでしょうか。

全体の予定を理解した上で、詳細について考えればスムーズにことを運ぶことができそうです。
ここでは株式会社をつくる流れをみていきます。

定款の作成

株式会社をつくるときには、まず定款を作成します。
定款には、「商号・事業目的・所在地・資本金・株式総数・出資額・発起人・役員について」など、会社の基本事項を記載します。
定款をつくるために、まず発起人を決めましょう。発起人とは会社設立の責任者であり、誰でもなることができます。
<h3株式について

次に、株式について、発起人だけが出資をする「発起設立」にするのか、それとも発起人以外に株主を募る「募集設立」にするのかを決定します。
発起設立の方が手続き等はスムーズです。

商号を決定

商号については、名称の前または後ろに「株式会社」をいれます。
同一住所で同一名などは登録できません。同一地域内で似た名称の企業がある場合などについても、認められないことがあります。

株式の譲渡について

会社の株式の譲渡についても決めておきます。
自由に取引できる株を持つ公開会社、譲渡について会社の承認が必要な株式譲渡制限会社のどちらかになります。
それぞれにメリットとデメリットがありますので、会社の方針に合わせて選びましょう。

資本金について

株式会社設立にあたって資本金を決定します。
目安としては当初の運転資金や設備資金程度。資本金は1円以上であればいくらでも構いませんが、極端に低い金額の設定は信用面で不利になります。

株式の数や価格を決める

株式会社というからには、「株式」が存在します。1株の価格を設定して発行が可能な株式数を決定します。株券と呼ばれるものは発行する必要はありません。

株式の保有比率

株式の保有比率についてを決めます。
株式を保有するということは会社の決定権を持つことになりますので、複数で分け合って株式を保有するのであれば、比率とリスクについても考慮しておきましょう。
自分だけで株式会社を設立し、自分ですべて出資すれば全ての株式を一人で保有できます。

役員および代表取締役の選任

役員および代表取締役を選任します。
それぞれには、未成年者、外国人、自己破産歴がある人なども就任することができます。
会社法に違反して有罪となった人などは、その役に就くことができません。

事業年度について

事業年度とは、会計の期間をいいます。決算日が事業年度の最終日です。

本店の設置について

日本国内の住所であれば自宅等や、すでに契約済みの賃貸物件でも問題はありません。

事業目的の決定について

今後、当該株式会社で行う事業内容を事業目的として定めます。ここに定めた目的以外の事業を行うことはできません。一般にわかりやすい言葉を用いて記載することが求められます。

公告について

会社法で定められた、決算、会社の合併、解散等について株主等に公開することを公告といい、その方法について定款に定めなければなりません。官報または、ホームページを用いた電子公告が一般的です。

以上が定款の詳細です。

完成した定款は、公証役場で認証を受けます。
定款作成と並行して会社実印や会社銀行印などを準備し、法務局で印鑑登録をしておきましょう。

出資金の振り込み

定款に定めた出資金を、出資者が定められた口座に払い込みます。振り込み完了後、入金されたことがわかる通帳のページの写しをとって、払い込み証明書として用意します。

法務局への登記申請

株式会社の設立は「登記」をもってひとまず完了します。
登記に必要な書類は、「設立登記申請書」「発起人の決定書」「取締役の印鑑証明書」「定款」などです。

これらの書類を一式で本店所在地を管轄する法務局に届け出ます。届け出は出資金の払い込みから2週間以内です。
書類は持ち込み、郵送、インターネットのいずれかで受け付けています。
登記申請が完了すれば、晴れて会社設立となります。

登記のあとにするべきこと

登記が完了したあとは、会社運営に向けて手続きが必要です。
税務に関する届け出は、「法人設立届出書」「給与支払い事務所等の開設届出書」を税務署に。健康保険、厚生年金、雇用保険といった社会保険についても各種届け出が必要です。
各管轄事務所へ確認の上、手続きを行いましょう。

まとめ:会社設立の流れや手続きまわりについて解説!

起業に向けて、会社の種類やそれぞれの特徴、株式会社を設立する上での手続きの流れについて解説しました。
株式会社を設立する場合、手続きは煩雑ですが、事業を行う上で高い信用度を得ることができます。

それぞれの手続きについては、ケースによって選択や追加事項が発生することがありますので、適宜、関係役所等へ確認しながら進めてください。

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