経営資源とは?経営資源の配分(選択と集中)やPPMについて解説!

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経営資源とは、会社の経営において必要不可欠な資源を指します。
ビジネス書などでは難解な解説がなされることもありますが、「会社の経営や発展のために役立つもの」と考えるとよいかもしれません。
この記事では、
・経営資源とは何を指すのか?
・よく見かける選択と集中について
・経営資源で大切な配分方法

についてご説明していきたいと思います。

目次

経営資源について

会社の経営資源というと基本的には以下の3点が例として挙げられます。
・ヒト
・モノ
・カネ

それぞれを深く掘り下げて考えていきましょう。

ヒト

ヒトは、企業の人材です。人間を資源ととらえることに抵抗がある方もいるかもしれませんが、人がいなければ経営はできません。
営業・接客・経理・人事・・・あらゆる部門で人が売り上げを作ったり、人を育てたりします。

どんな会社や業種においても、人材育成は必要不可欠ではないでしょうか。
人材に重きを置いている会社も数えきれないほどありますので、仕事を教えるだけではなくコミュニケーションを積極的にとりながら信頼関係を築いていくことを、忘れないでいたいですね。

また経営資源における「ヒト」は、社内の人間だけではなく取引先や一般消費者も含まれます。
事業について考える時、多角的な視点も重要になってきます。

モノ

モノとは、会社の製品だけではなく所有するものすべてを指します。
ビル・オフィステナント・工場・内装・パソコン・デスク・・・など、事業において必要なものすべてが経営資源です。

事業の発展のためには、モノが多ければ多いほどいいと考えてしまうかもしれませんが、必ずしもそうとは言えません。
設備にはランニングコストがかかるものも多く、費用がかさむばかりでは経営に悪影響となってしまいます。
その時点での事業規模や売り上げと、所有するモノのバランスを取るのも経営者のセンスや考えが試されるポイントでしょう。

カネ

経営資源=カネというと、元も子もないような感じがありますが、やはりお金がないと事業は回っていきません。
・開業
・経営
・人材確保
・開発
・新規事業
・・・など、仕事をする上でお金が必要な場面ばかりです。

このお金をどうやって調達するか、どのように使っていくかは会社を長く運営していく上で重要です。
持続的な事業を目指すためには、お金の使い方も計画的でなければならないのです。

現代の経営資源

これまでご紹介したヒト・モノ・カネは、原則としての経営資源です。
たしかにこの3つがなければ事業は成り立ちませんが、時代の変化によって資源ととらえられるものも増えてきました。

それが、
・情報
・時間
・知的財産

です。

情報は、会社や事業者が持つ技術・経験・データ・ノウハウなどです。
これらは事業や売り上げに与える影響も大きいので、資源として慎重に考えましょう。

時間は概念的な財産で、勤務・開発・市場調査・製品の販売に関係する時間は無限ではありません。
もちろんすべての業務が時間通りに進めることは難しいかもしれませんが、会社全体で時間管理に対する意識が高いことは大きな財産でもあります。

知的財産は、情報と混同してしまいそうになりますが少し異なります。
たとえば、映像・書籍の著作権、特許や商標からプロジェクトの計画書まで知的財産に入ります。

近年は企業間での知的財産の取り扱いに特に注意する流れもあり、訴訟などのトラブルが起きないためにも、時代に即した権利についての考えをアップデートしていく必要があります。

基本的な考えである選択と集中って?


経営資源を適切に分類するための考え方として、「選択と集中」というものがあります。
元々は、世界的に著名なオーストリアの経営学者であるドラッガー氏が提唱した言葉で、企業の中核となる事業を「選択」し、資源を「集中」させて発展をさせることを目的としています。

特に、色々な分野を取り扱っている多角経営している会社などで尊重されている考え方です。
経営資源を選択と集中して配分することにより、無駄なコストの削減や企業の得意なジャンルにより力が入れられるなどのメリットがあります。
どの分野をコアにするべきかを判断することで、社内の人材におけるマーケティング能力や事業の効率等の成長が見込まれます。

ただ、この「選択と集中」は50年以上前に提唱された概念ですので、異なる考えを持つ経営者も少なくありません。

特に得意なジャンル以外の事業予算を削減することは、企業にとって不健康だと指摘する声もあります。
特に2000年代、2010年代に入ってから世界的に飛躍しているGAFA(Google・Amazon・Facebook・apple)や中国系のバイドゥ・アリババ・テンセントなども経営の多角化に力を入れています。
これらの企業は情報産業をベースに拡大していった、という共通点があり時代によって経営資源の配分方法は変化すべきという考えもあります。

情報社会の現代は、1日を待たずして社会の様相が大きく変わっていきます。基本的な理念をベースに、時勢にあった考えも柔軟に取り入れていきたいものですね。

PPMという配分方法を理解しよう


「選択と集中」の他に、経営資源の配分方法としてPPMというフレームワークがあります。
PPMとはプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略で、各事業や分野に経営資源を最適に配分することを目的としています。

PPMフレームワークでは、まず自社事業を以下の4つに分けます。
1.問題児
2.花形
3.金のなる木
4.負け犬
なんともダイレクトな名称ですが、どうやってこの4つに分類していくか?というと
・自社事業の相対シェア率
・市場成長率

の2つのデータを元に考えます。

相対シェア率は、市場シェアのうち自社とライバル企業のシェアを割って算出されます。
市場成長率とは、その事業の市場全体がどれくらいのペースで成長・拡大しているかを示す数字です。

つまり、
花形市場全体も成長しているし、自社事業のシェア率も高い
金のなる木市場の成長率は低いが自社のシェアは高い
問題児市場は成長しているが自社事業はシェアが高くない
負け犬市場成長率も自社のシェア率も低い
という成果主義に近い分類の仕方ですね。

それぞれの分類ごとに、目標となるミッション(戦略)は異なります。
花形の場合は、成長していく市場の中で自社事業のシェアを維持していくことが目的になります。
金のなる木は、市場の成長や拡大が厳しいので、市場の中でいかに利益を増やしていくかが重要です。
問題児は、市場自体の成長率は高いものの自社のシェアは2位以下となるためシェアの拡大が目標となります。ただ、シェアの拡大には資金が大量に必要となるので、利益がそれほど出ない傾向があります。そのため、問題児と言われているのですね。

最後の負け犬ですが、市場も成長率が低くシェア率も2位以下なのでこちらも利益が低い分類です。ただ、負け犬として分類されたら終わりというわけではなく、事業投資を抑えて利益率を高める方法もあります。

会社のメイン事業とならないだけで、「負け犬に分類された事業=撤退」ではありません。

まとめ:経営資源とは?経営資源の配分(選択と集中)やPPMについて解説!

会社は経営資源がなければ成立しません。ヒト・モノ・カネを中心に情報や時間なども企業にとって大切な財産だと認識を持つことは、経営資源の配分の最適化にも繋がります。

利益を増やす、経営を安定させる、など会社によって目標は異なりますが、経営資源の配分は業種に関係なく重要な役割を持ちます。
本記事でご紹介した、選択と集中やPPMなどもぜひ参考にしてみてくださいね。

飲食店・店舗の開業準備

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