資本金と資本準備金の違いって何?今さら聞けない会社設立時の基礎知識

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資本金・資本準備金は勘定科目の1つですが、その違いが把握できずに曖昧な理解しか持てていない方が多いようです。
それぞれに明確な役割があるものですので、1つずつ意味を理解しておきましょう。

この記事では、資本金・資本準備金、さらに資本剰余金の意味や違いについて分かりやすくまとめました。

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目次

資本金とは何か

資本金とは会社の財産の基準であり、会社を設立した後に最低限維持することが大切です。

金額に制限は設けられておらず、1円の資本金でも会社の設立は可能ですが、その資本金が会社設立後に利益を得られるようになるまでの運転資金になりますので、現実的な金額を考えましょう。

一般的には、会社設立から3ヶ月~半年程度利益が出ない場合を想定し、その間の運転資金を計算して、資本金の金額を決めることが多いです。

さらに、資本金には事業を開始するための初期費用も含まれます。
パソコン購入費・家具購入費用・賃料なども考慮しなくてはいけませんし、業種によって初期費用は大きく変わるでしょう。

資本金が高額であれば会社の資産が多いと考える方もいるようですが、資本金は事業をスタートさせる際の元金なので、その解釈は間違いです。

一般的に資本金が1億円以下であれば中小法人となり税制上のメリットがあり、外形標準課税の対象外です。

さらに、資本金が1,000万円未満であれば会社設立後、2年間は原則消費税が免除される制度も用意されています。
資本金を抑えることで得られる特典が多いので、資本金を無闇に高額に設定することはおすすめできません。

資本準備金とは何か

資本準備金は、資本金の二分の一までをあてて良いことに、会社法で定義されています。
例えば資本金が1,000万円なら、500万円までが資本準備金として扱えるということです。

なぜ資本金を資本準備金に分ける必要があるのかと言えば、資本準備金は転用がしやすいためでしょう。

資本金を増資または減資させるには、登記変更などの手間と費用がかかりますが、資本準備金は比較的簡単に取り崩しも可能です。
そのため、会社の業績が悪化した時には、資本準備金を取り崩して赤字補填をすることも容易にできるのです。資本準備金は、資本の減資を防ぐためにあると言っても良いでしょう。

また、法人住民税の「均等割」は資本金を基準に計算されるので、資本金を可能な限り抑えて資本準備金の比率を増やしておけば、節税効果も期待できます。

資本剰余金とは何か

資本金と資本準備金が会社設立時に設定するものであるのに対し、資本剰余金会社を運営していく中の資本取引で生じるお金のことを言います。

具体的には
・資本準備金の取り崩し額
・自己株式処分の差額(自己株式を譲渡した際の差額益)
・組織再編における増加資本のうち、資本金や資本準備金に組み入れなかった金額

などが資本剰余金にあたります。

引用:https://globis.jp/article/4627

資本金と資本準備金との大きな違いとして、資本剰余金は配当金にすることが認められています。

また、資本剰余金と似た言葉とした利益剰余金というものがありますが、利益剰余金は資本に関係なく事業によって獲得した利益から積立てたお金になるので、資本余剰金とは性質が違うものです。

まとめ:資本金と資本準備金の違いって何?今さら聞けない会社設立時の基礎知識

今回は、会社設立時の基礎知識として、資本金と資本準備金の違いを説明いたしました。

資本剰余金など似たような言葉が多く、それぞれの意味をしっかりと理解していなければ1つずつ違いを把握することは難しいと思います。
それでも会社設立に重要な知識ですので、まずはその役割を把握しておきましょう。

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