資本金に見せ金を使うのは違法?どのようなリスクがある?

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会社を設立する時に必要になる資本金は、多いほど金融機関や他社などから信用を得やすくなり、会社自体の規模が大きくと体力があることをアピールできます。

それでは一時的に借り入れたお金を資本金にして、資本金額を大きく見せることである「見せ金」を使っても良いのでしょうか?
この記事では見せ金は違法なものなのか?見せ金を使うリスクなどを説明したいと思います。

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目次

見せ金とは?

見せ金とは返済の義務があるお金を資本金に使うことで、実際に所持している資本金よりも高額に見せることを言います。
経営者の自己資金500万円と発起人が個人的に借り入れた200万円を合算し、700万円を資本金にした場合は、200万円が見せ金ということですね。

見せ金は法律違反

そもそも資本金は純資産でなくてはいけません。返済予定のあるお金は資本金に含んではいけないと決められています。

具体的には見せ金は会社法に定められている公正証書原本不実記載等罪に違反しているので、5年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられてしまいます。

見せ金が見つかるポイント

個人的にお金を借りるのだから、見せ金が発覚するのは難しいのではないかと思う人もいるでしょう。

しかし実際には見せ金が見つかるポイントは多く、とてもリスクがある行為だと言って良いでしょう。

通帳の残高が突然増える・振り込み名義人が個人名

普段よりも多い額が急に入金されては、怪しいと思われるのも当然です。
調査時に通帳を確認され高額入金が合った場合は、その経緯を確認され、援助資金であるなら証明書類を提出し確定申告済でなければありません。

また、高額振り込みの名義が法人名でなく個人名の場合も、その相手との業務関係を証明しなくてはいけません。

現金貯金だと主張する

それでは、データが残らない現金での貯金をしていたと主張した場合はどうでしょうか?
この場合も証明を求められる可能性が高いです。

もし本当にコツコツと現金をためているのなら、定期的に口座に入金をした方が見せ金と疑いをかけられずに済むでしょう。

見せ金を資本金にして会社を設立する問題点

見せ金を資本金に設定することは会社法に違反しているとお伝えしましたが、問題はそれだけではありません。

運良く見せ金だと見つからなかった場合も、さまざまな問題があるのです。

税務上のリスク

見せ金に使われたお金は、会社のお金になります。
そのお金で返済をするので、会社のお金を発起人に支払うという流れになってしまいますね。

発起人は報酬を得たということになり、所得税課税の対象になる場合があります。

見せ金の全額支払いを要求される

見せ金が見つかってしまった場合、会社法違反ですので見せ金を全額資本金に戻さなくてはいけません。

それができなければ会社の設立自体が無効になる可能性があるのです。
さらに罪に問われれば、会社の信用は大幅に失われてしまうでしょう。

金融機関の融資が受けにくくなる

金融機関から融資を受けたいと思った時に、通帳などの確認で見せ金が見つかってしまうと、金融機関から融資を得ることは難しいでしょう。

違法行為をしている会社に融資をすることは、金融機関にもリスクになるからです。

まとめ:資本金に見せ金を使うのは違法?どのようなリスクがある?

資本金に見せ金を使うのは会社法に違反しており、それ以外にもさまざまなリスクがあるとお分かりになりましたか?

さらに、返済の必要があるお金を資本金に使うという行為は、会社設立時からマイナススタートであるということなので、お勧めできない方法でしょう。

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