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部下からの逆パワハラ被害を訴えることはできる?
労働環境の改善により、パワハラによる不法対応が整備されてきましたが、整備されたことで、部下が会社や上司に権利を主張しやすくなりました。
権利の主張は問題ではありませんが、過度な主張や言動・行動は逆パワハラとして新たな問題となり急増してきています。
今回の記事では、逆パワハラに悩んでいるという人に向け、対処法や相談先を紹介しています。
ぜひ、参考にしてください。
部下からのパワハラ(逆パワハラ)とは?
逆パワハラとは部下から上司に対しておこなわれるパワーハラスメントです。
よくある事例としては、部下が上司に対して「暴言」「暴力」「誹謗中傷」「無視」をおこなうことが挙げられます。
一般的にパワーハラスメントと聞くと、上司から部下へおこなわれることをイメージしますが、近年では、「部下」という立場を利用したパワーハラスメント(逆パワハラ)問題が増えてきました。
パワーハラスメントの定義
逆パワハラを知る前に、まずはパワーハラスメントの定義について確認してみましょう。
パワーハラスメントは、「職場での優位性や立場(地位)を利用しておこなわれること」「業務に必要な範囲を超えておこなわれること」「労働者の就業環境が害されることや精神的・肉体的に苦痛を与えること」と定義されています。
また、「平均的な労働者の感じ方を基準とする」という一文が添えられています。
逆パワハラの定義
逆パワハラについての法律は現状存在しませんが、逆パワハラを受けたことによる事件や裁判が増えてきています。
前述した内容から判断すると、部下には立場や地位を利用することができないため、パワハラの定義に該当しないのではと考えられることがあるでしょう。
しかし厚生労働省の指針には、「個の侵害(私的な内容に過度に関わること)」と明記されています。
このことから、部下という立場にも優位性があり、業務遂行に影響を与えることができるものとし、パワーハラスメントに該当する行為があると考えられるでしょう。
逆パワハラにあたる事例
ここからは、逆パワハラの実例について紹介していきます。以下、7つのケースが考えられます。
逆パワハラ事例
- 暴言
- 暴力
- 誹謗中傷
- 執拗な反発や反論
- 社会的孤立
- 無実のハラスメントの主張
上記で当てはまるものがあれば、逆パワハラの可能性があります。
1つずつチェックしていきましょう。
事例①暴言
上司に対して「おまえの言うことは聞かない」「無能なやつ」などといった暴言を浴びせるケースです。
暴言は時に人の生命に関わるものと認識されているため、度が過ぎた場合は軽犯罪や事件につながる可能性が高いです。
言葉の暴力は一生傷を負う可能性があるので、思い当たることがあればすぐにでも対処することをおすすめします。
事例②暴力
殴る・蹴るといった誰が見てもわかるものから、胸ぐらを掴むことや、肩や胸を小突く、物を投げるといったことも暴力と考えられます。
ゴミ箱を蹴るといった物にあたる行為も、場合によっては脅迫や脅しととらえることができますので、覚えておきましょう。
事例③誹謗中傷
SNSや不特定多数の人が関わる場で、上司を特定できる内容で「パワハラだ」「不正行為をおこなっている」「横領している」などを発言・投稿する行為は誹謗中傷行為に該当します。
個人を特定しているという点では、名誉棄損ととらえることもできます。
事例④執拗な反発や反論
上司からの業務指示に対して、執拗な反発や反論も逆パワハラです。
意見を言わないことが正しいというわけではありません。
上司からの指示に従わないことで業務に支障がでたり、上司が会話できなくなったりすることが考えられるため、職場環境が悪くなるも可能性が考えられるでしょう。
事例⑤社会的孤立
上司は部下の力を借りないと仕事にならないことをいいことに、部下が業務指示を無視することが事例にあたります。
職員同士の関係性の悪化から業務に支障が出るケースもあり、原因となる行為が部下の無視となれば、逆パワハラに該当します。
また無視を続けることで上司が孤立するケースもあり、「個の侵害」として考えることもできるでしょう。
事例⑥無実のハラスメントの主張
通常の業務での指示や指導に対して「パワハラ」や「セクハラ」を主張するケースです。
ハラスメント問題は一般的には上司から部下へのハラスメントが多く、問題視されやすいため、無実であったとしても信じられ拡散されていくケースがあります。
うわさが先行していくことで、まともな指示や指導ができず、業務に支障が発生することでしょう。
これも立派な逆パワハラに該当しますので、チェックしておきましょう。
部下からのパワハラを訴えることはできる?
逆パワハラに明確な法律はありませんが、訴えることは可能です。
逆パワハラには、上司のマネジメント不足やコミュニケーション不足、スキル不足などのさまざまな要因が隠れていることがあります。
訴える前に一度、自身の行動を振り返り改善できることはないかを確認しておくとよいでしょう。
しかし、どんな理由があっても逆パワハラは不法行為です。
逆パワハラは、時間経過によって解決することはなく、どんどんエスカレートする傾向にありますので、早めに対処しましょう。
悩む時間が長くなることで、仕事に支障をきたしたり、精神を病んでしまうことも考えられます。
一人で抱え込まず、家族や友人、専門の相談窓口に相談してみましょう。
次項から、逆パワハラにあったときの具体的な対処方法を紹介していきます。
逆パワハラにあった時の対処法
逆パワハラにあった場合、誰にも言えず悩みが長引くケースが多いです。
これは「部下からハラスメント行為を受けていること」を周囲の人に相談しにくいことが考えられます。
職場の悩みを長引かせると、精神衛生上よくないため、早めに対処することが望ましいです。
以下で紹介する3つの対処法を参考にしてください。
対処法3選
- 事情聴取
- 当事者への措置
- 再発防止
事情聴取
逆パワハラが発生した場合、行為者と被害者双方からの事情聴取をおこなうことが望ましいです。
そもそも、パワハラは行為者側の認識が少なく、被害者側は敏感になり過ぎているということがあります。
当事者だけで事情聴取をおこなうと、「言った」「言わない」の水掛け論になってしまい、余計に関係を悪化させてしまうケースがありますので注意しましょう。
事情聴取には、客観的な証拠や目撃証言を収集し公平な判断が必要です。
第三者を交えて状況の整理や把握をおこなうことを意識し、協力してもらえる環境作りが大切です。
場合によっては何度も聞き取りが必要になることもありますので、精神的な負担が大きくかかることが想定されます。
当事者への措置
就業規則などのルールに沿って、当事者の配置換えなどをおこなうことも有効的です。
逆パワハラの行為者・被害者側の双方にとっても配置換えにより距離をとることはメリットになると考えられます。
複数の事業や部署を持っていれば、選択の範囲も広がるでしょう。
また逆パワハラを受けている側に人事の裁量があるので、対処しやすい場合が多いです。
しかし、異動すると勤務環境が大きく変わるため、精神的なストレスを与えてしまう場合があるので、メンタルケアが必要となる場合があります。
「給料が下がる」「通勤時間が増える」という理由で不当な対処とさらに逆パワハラを悪化させることも考えられるので、当事者の理解を得るということは欠かせません。
再発防止
逆パワハラは、一時的な対処をしても解決できるものではなく、再発防止策をたてる必要があります。
しかし、逆パワハラの再発防止として、厳しい制限を設けるというのはおすすめできません。
部下へパワハラ行為を周知し、行動目標を設定することで軽減が図れる場合があります。
発生した事例を共有し、発生した原因について話し合う研修などが有効です。
社内のコミュニケーション不足も大きな要因ですので、積極的な関わりを持ちましょう。
また、自身のマネジメント能力やスキル不足に問題はないのか分析・改善を図り、部下との良好な関係性を築いていきましょう。
パワハラの相談先
パワハラの相談先は以下の5つがあります。1つずつチェックしてみましょう。
- 相談窓口
- 総合労働相談センター
- 労働基準監督署
- 法律事務所
- 労働組合(ユニオン)
相談窓口
まずは、会社の相談窓口を利用して、受けている逆パワハラの内容や精神状態などを相談してみましょう。
逆パワハラについては、それほど意識が高い訳ではないと考えられますが、職場の相談窓口に社内の問題を認識してもらうことも大切です。
全ての会社に相談窓口がある訳ではないので、相談窓口がない場合はその他の相談先を検討してください。
総合労働相談センター
会社に相談窓口がない場合は、我慢せずに外部の窓口に相談することがおすすめです。
さまざまな窓口はありますが、厚生労働省が管轄している窓口として、総合労働相談センターがあります。
労働問題に対して幅広く相談が可能なので、解決につながる助言をもらうことができます。
総合労働相談コーナーは、助言をもらうことはできますが、直接的な解決の手助けにはならないので注意が必要です。
労働基準監督署
労働基準監督署はさまざまな労働問題を相談できる窓口です。
労働基準監督署では、違法行為や不当な行為に対して、是正勧告や指導がおこなえます。
是正勧告や指導が入ることで、パワハラの現状が改善されることも期待できるでしょう。
法律事務所
堅実な解決を期待するのであれば、法律事務所に相談することがおすすめです。
法律事務所の弁護士に相談することで、精神的苦痛を与える不法行為である事実を証明し解決に導いてくれるでしょう。
しかし法律事務所では、まとまった費用が必要になるので、金銭的な負担が掛かることがデメリットとしてあげられます。
費用面で負担が大きい場合は労働組合を利用しましょう。
労働組合(ユニオン)
労働組合(ユニオン)では、労働者の味方になり、さまざまな労働問題を解決に導いてくれる組織です。
労働組合にもさまざまあり、会社の労働組合がある場合もあれば、会社にない場合もあります。
会社に労働組合がない人はユニオン(合同労組)に相談しましょう!
ユニオン(合同労組)は、所属する会社や雇用形態に関わらず加入できる外部の労働組合です。
もちろん、会社に労働組合がある場合でも、ユニオンに相談、加入することができますよ!
ここでは「ねこの手ユニオン」という労働組合をおすすめしています。
ねこの手ユニオンをおすすめする理由
- 着手金無料
- 相談無料
- 加入費・組合費無料
労働組合では相談費用など解決に至るまでに費用がかかることがありますが、ねこの手ユニオンでは、費用の心配がないので心強いです。
ねこの手ユニオンは、相談料・利用料が無料で使え、メールやLINEでの相談も24時間受付しています。
逆パワハラ問題はねこの手ユニオンに相談しよう
近年では、部下の権利意識の向上により、逆パワハラという問題が起こるようになりました。
逆パワハラに対して、会社や上司が対処しづらいといった状況が生まれています。
逆パワハラが横行している職場環境では、精神状態の悪化や仕事効率にも影響がでてきます。
そのため、できるだけ早い段階で相談していくことが望ましいのですが、逆パワハラはまだまだ認知は低く、被害者側のスキル不足と認知されることも多いのが実情です。
逆パワハラに悩んでいる人は「ねこの手ユニオン」に相談すると、解決までサポートしてくれます。
逆パワハラが深刻化する前にねこの手ユニオンへ相談し、あなたの悩みを解決していきましょう。
この記事を読んであなたの悩みを解決するキッカケとなれば幸いです。