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労働組合とは?労働者が加入するメリットや活動について解説
不当解雇や残業代の未払い、パワハラ・セクハラなど、働く上でたくさんの悩みを抱えてしまうもの。
ただ私たち労働者個人が会社に対して交渉し、認めてもらうことは非常に困難なことだといえます。
むしろ声をあげたことにより、さらに不当な環境を押し付けられることにもつながりかねません。
そうしたときに、力強い味方となってくれるのが、労働組合です。
今回はそんな労働組合とはなにか、どのように力になってくれるのかについて、紹介していきましょう!
労働組合とは?
労働組合は、賃金や賞与、労働時間をはじめとした労働条件の維持・改善を目的とした労働者の団体です。
2人以上の労働者が集まれば、いつでも自由に結成でき、使用者(雇用主)の承認や役所などの認可も必要ありません。
さらに労働者であれば、誰でも加入でき、その恩恵を受けることが可能。
それは正社員だけでなく、契約社員やパート・アルバイトなど、どんな雇用形態であっても同様です。
それでは、そもそもなぜ、労働組合は存在しているのでしょうか。
それは一般的に、使用者である会社の立場が、労働者より圧倒的に強いという実情があるためです。
例えば、仕事に見合わない低賃金で働くことを強いられていたケースについて考えてみましょう。
もちろん、最低賃金や時間外労働に対する割増賃金など、労働法によって最低限の労働条件が定められています。
ただ裏返せば、この条件さえ守っていれば、使用者は労働者の要望を聞き入れる法的な制限はありません。
そのため労働者個人がいくら勇気と覚悟を持って、経営者に直接交渉したとしても、その願いを叶えることは非常に困難です。
さらにいえば、「面倒くさい従業員だ」とみなされ、さらなる劣悪な環境を強いられる可能性もあるといえるでしょう。
労働組合は、こうした不平等な関係を踏まえ、従業員が団結し、対等な立場で交渉することを可能とします。
なぜならその活動は憲法28条によって保障され、対等に交渉するための権利を労働組合に与えているからです。
具体的に、憲法28条では正当な理由を示さず、労働組合からの団体交渉を拒否することについて禁じています。
加えてストライキなどの争議行為を行う権利を認め、その活動によって従業員が一切の不利益を被ることを許していません。
こうした法律による強い力が与えられ、守られているからこそ、労働組合は個人では解決できないさまざまな労働問題に取り組めるのだといえます。
合同労組(ユニオン)とは?
労働組合といえば、大手企業を中心とした、企業ごと個別につくられた組織をイメージする方が多いのではないでしょうか。
ただその他にも、さまざまな形態で労働組合は存在し、企業の枠組みを超えてつくられる「合同労組(ユニオン)」もその一つです。
ユニオンは同じ業界や職種、一定地域、さらには同じ目的や志を持った人たちによってつくられたものなど、さまざまな枠組みで組織されています。
労働者1名からでも加盟できたり、組織によっては誰でも加入できたりすることが特徴です。
特に昨今では、こうしたユニオンの存在に注目が集まっています。
その背景にあるのが、さまざまな労働問題が表面化するなかで、日本の大多数を占める中小企業では労働組合が組織されていないということ。
そのため、多くの労働者は労働組合に加入していません。
さらに自社に労働組合があったとしても、団体行動や団体交渉などの活動に期待できないなど、正常に機能していないケースもあります。
こうした環境で働く方々が労働問題の解決を目指す上で、ユニオンは心強い味方となっているのです。
労働組合によって解決できること
それでは具体的に、労働組合ではどういったことを解決できるのか見ていきましょう。
大前提として、労働組合は職場のさまざまな問題の解決を目指し、会社と対等な立場で交渉する権利があります。
それは働く上で不安や不満に思っていることなど、より良い職場環境を目指す上で障害となっていることすべてが対象です。
一例として、労働組合では以下のようなことを実現しています。
- 組合員の不安や疑問、悩みなど率直な意見を会社に伝えやすくし、職場の風通しを良くする
- 職場のルールや賃金、労働条件などが話し合いで決められ、労働条件が改善される
- 不当な解雇やリストラなどをなくし、雇用が安定する
- 働きぶりが公正に評価され、納得して働ける職場環境に改善される
同時に使用者としても、職場での生の声を把握し、働きやすい職場に改善することで従業員の働く意欲向上につなげるなど、労働組合によるメリットがあるといえるでしょう。
労働者が労働組合に加入するメリット
それでは、労働者として労働組合に加入するメリットはどういったものがあるのでしょう。
特に大きなメリットとして挙げられるのが、企業からの不当な取り扱いに対し、労働組合に間に入ってもらい、対抗できることです。
例えば不当な解雇や減給、パワハラ・セクハラといったハラスメントの問題などが当てはまります。
会社は労働組合から団体交渉を求められば場合、正当な理由なく、拒否することはできません。
そのため個人では門前払いされてしまうことであっても、労働組合に加入していれば、半強制的に会社と交渉し、真摯(しんし)な対応を求めることができます。
さらに裁判で争えば何年もかかってしまう案件でも、労働組合による交渉によって、すぐに解決することも少なくありません。
また福利厚生や賃金の安さ、労働時間などさまざまな労働条件に関する要望について、労働組合を通じて経営陣と話し合うことも可能です。
これは会社個別の労働組合にとどまらず、ユニオンにも同等の権利があります。そのため会社に労働組合がない場合や、支援に期待できない場合は、ユニオンに相談してみると良いでしょう。
労働組合の活動資金
もちろん、こうした活動を行う労働組合では、多くの人が関与し、その人件費をはじめ、さまざまな活動資金が必要となります。
その活動資金となるのが、労働組合に加入する組合員からの組合費です。
例えば企業別の労働組合では給与額に応じた金額が天引きされたり、ユニオンによっては毎月決まった金額を収めたりといったルールが設けられています。
ただここで注意したいのが、組合費を不正利用してしまう悪質な組合もあるということ。
これまで、こういったニュースを目にしたという方もいらっしゃるかもしれません。
労働組合の加入を検討する際には、まずは口コミをはじめとした評判を調べてみましょう。
また組合費無料で加入できるユニオンもあります。
ぜひこうしたユニオンについてもチェックしてみることをおすすめします。
労働問題の相談はユニオンへ
不当な解雇や減給、過剰な労働時間やパワハラ・セクハラなど、働く上でさまざまな労働問題に直面することがあります。
その際は一人で悩まず、ぜひ労働組合に相談してみてください。
特に労働組合に加入していない方、加入する労働組合からのサポートが期待できないという方は、「ねこの手ユニオン」に相談してみましょう。
ねこの手ユニオンは組合費が無料。あらゆる労働問題に精通したプロフェッショナルが在籍し、無料で何回でも相談できます。
きっと悩めるあなたの心強い味方になってくれるはずですよ。