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パワハラの慰謝料請求の相場は?解決の手順と請求方法を解説!
「不当な業務命令」
「暴力を振るわれる」
「精神的に追い込まれうつ病になった」
「死ね、殺すぞなどの言葉を浴びせてくる」
など
職場での強い「パワハラ」に対し、慰謝料請求をしたいが、具体的な請求方法や慰謝料相場もわからないう方も多いと思います。
パワハラの慰謝料請求の相場は約10〜200万円となり、実際のパワハラの内容や悪質性によって請求できる金額も変動します。
ただし、パワハラの証拠となるものもないまま、いきなり会社や個人へ慰謝料の請求をしたりするのは逆効果になってしまいます。
パワハラを受け、診断精神的苦痛を受けているにも関わらず面倒なトラブルにだけ発展するというケースに陥ってしまう事は避けなければなりません。
本記事では、パワハラの慰謝料を請求をしたいとお悩みの方へ向け、パワハラの解決と請求等を失敗しない手順等を解説していきます。
ぜひ早期解決の為の参考にして下さい。
パワハラの慰謝料請求の相場
結論からいうと、パワハラの慰謝料相場は10万円〜200万円程度といわれています。
〇罵倒されるなどのパワハラ:10万円~100万円程度
〇暴力を受けたパワハラ:10万円~200万円程度
実際に受けたパワハラの内容によって請求できる金額も異なってきます。 あくまでパワハラで慰謝料が請求できる目安としてお考え下さい。
パワハラにあたる行為とは?
パワハラとは、「権力や立場を利用した、部下や同僚、上司などへの嫌がらせ」をいいます。 厚生労働省が発表している「パワハラ防止法」では、以下1〜3の要素をいずれも満たすものがパワーハラスメントとして定義されています。
1,優越的な関係を背景とした言動である
2,業務上必要かつ相当な範囲を超えたものである
3,労働者の就業環境が害されるものである
この定義は、「職場で働く人全て」が対象となり、正社員・契約社員・派遣社員・パート・アルバイトなど、全ての従業員が対象となります。
パワハラ行為の例
パワハラ行為とパワハラに類する例を紹介します。
〇 暴力を振るう事
〇 精神的に追い込む言葉・脅迫、侮辱、ひどい暴言など
〇 仲間はずれにする・無視・隔離など
〇 業務上明らかに不要なことや遂行不可能な業務の命令や強制
〇 業務に関係ないプライベートの侵害・個人情報の暴露
〇 明らかに簡単な仕事しかさせてもらえないなど
上記は、パワハラ行為とパワハラに類する例であり、これ以外にもパワハラと判断できる内容があるので、ご参考にしてください。
パワハラ行為をしてくる相手へはっきり伝える
パワハラで慰謝料請求をする前に、一番望ましいのは、まずは相手に直接伝えてみる事です。
パワハラをする人は、自分の行為がパワハラにだという事を自覚していない事が多いです。
そのため、「自分が精神的苦痛を強く感じていて、やめてほしい」という事を具体的に、冷静にはっきりとした意志で相手に伝えることが重要です。
それでも話を聞かない場合や改善が見られない時は、「これ以上続けるようなら、専門家に相談し訴訟を考える」という様な事を伝えましょう。
慰謝料を請求する為に証拠が重要
パワハラで慰謝料請求を行う場合は、パワハラの記録を証拠として残すようにしましょう。
パワハラの証拠としては、メールやLINE、音声データや写真などが挙げられます。
パワハラを受けたという事実を証明する証拠が重要になります。
パワハラは特に威圧的な暴言によるパワハラが特に多いと思いますが、形として残すのは難しいですが、ボイスレコーダーで音声記録を残しておくとよいでしょう。スマホアプリでも録音できるので活用してみて下さい。
また、パワハラがあった事を知っている同僚の証言集めも有効です。
とにかく慰謝料を請求する為には、証拠が重要という事を認識頂けれたらと思います。
慰謝料請求を行う方法とは?
「パワハラに対しての慰謝料請求をしたいけど、方法がよくわからない」と悩む方も多いと思います。
ここでは、パワハラで慰謝料を請求するための流れをご紹介します。
慰謝料請求をしないまでも、精神的苦痛を伴うパワハラの止めさせるために会社へ交渉する際にも有効なので、以下参考にして下さい。
1,パワハラの事実が確認できる証拠を集める
2,パワハラ被害を会社へに報告・交渉を行う
3,パワハラ被害を内容証明郵便で送る
4,労働基準監督署へ相談する
5,パワハラによる労働審判を起こす
6,労働審判で解決できなければ裁判(訴訟)を起こす
パワハラの事実が確認できる証拠を集める
パワハラを受けたという具体的な証拠がなければ、パワハラの存在を他人に信じてもらえる確率は低くなります。 先程も述べましたが、証拠集めは解決に向けて非常に重要です。
<証拠となるもの>
・メールやLINE、
・音声録音
・写真など
会社へ交渉を行う
パワハラの証拠となるもの集められたら、勤務先の人事部や法務部、そういった部署がなければ信用できる別の上司などへ伝えてみましょう。
会社が改善の為の対応をしてくれない場合や無視をされた場合は、企業と交渉権がある弁護士もしくは労働組合に相談してみてください。 損害賠償請求の基本は「交渉」です。
この交渉によって解決できれば、裁判訴訟などの手続きを利用する必要がありません。 裁判訴訟をするとなると、弁護士へ頼めば費用も期間もかかり負担が大きくなります。
なので、交渉で解決する事ができれば理想なので、まずは交渉をしてみるべきでしょう。
交渉が自分では難しい場合など、無料相談などができる専門家へ相談してみるのがいいでしょう。
パワハラ被害を内容証明で送る
パワハラ慰謝料請求をしたい時、まずは内容証明郵便による請求を検討しましょう。
内容証明郵便とは・・・いつ送付し、どのような内容が記載されており、相手が受領したことを日本郵便が証明してくれる郵送方法の事
内容証明郵便をする事で、受取人は、
「郵便を受け取っていない」
「郵便物にはその様な事は記載されてなかった」
など、
言った言わないのトラブルを防ぎ、相手に通知したことを証明できるメリットがあります。
ただ、相手側が内容証明を送らなくても、交渉を払ってくれそうな場合や、内容証明を送って相手との関係を壊したくない場合は、普通に交渉をして進めてみるのがいいです。
内容証明を送るメリットとは?
内容証明という形式でパワハラ被害に対しての対応要求を会社へ伝えることで、被害者側の本気度が伝えることができるメリットがあります。
「もし内容証明で話がまとまらなければ裁判という手段もとり得ます」というプレッシャーを相手に与え、本気度を伝えることで、相手側に解決に向けた適切な対応を求める事ができます。
〇 会社へ危機感・プレッシャーを与える
〇 パワハラ申告の証拠を残せる
〇 訴訟になった場合に有利に利用できる
労働基準監督署に慰謝料請求の相談はできる?
労働基準監督署は、「労働基準関連法」について、企業側が法令を遵守しているか監督する機関になります。 法律違反が認められた場合は、立ち入り調査・是正勧告などを行い、警察と同じく逮捕や起訴などの対応をしてくれます。
<労働基準関連法>
・労働基準法
・最低賃金法
・安全衛生法
・家内労働法
・労働契約法
など
ただし、労働基準監督署は、パワハラを解決する為の無料相談はできますが、個別に慰謝料請求などの対応はしてくれないので注意が必要です。
相談する場合は、無料で解決する為の様々なヒントも提供してくれるので、可能な限り資料としてパワハラの証拠内容なども用意しておきましょう。
労働審判を起こす
労働問題が原因で裁判を行う場合、通常裁判以外にも、「労働審判」というのがあります。 労働審判とは、原則として3回以内の期日で当事者間の合意や審判によって労働問題の解決を図る手続きの事を言います。
通常裁判であれば、解決に1年以上かかる場合もありますが、労働審判は手続が簡単で、早期解決に期待ができるメリットがあります。 労働審判の結果に納得ができない場合は、通常裁判に移行していく流れになります。
労働審判を申し立てに準備するもの
1、パワハラの証拠となるもの
2、申立書(労働審判手続申立書)
証拠となるものの準備と申立書の書類がそろったら、管轄の地方裁判所へ提出をし申し立てをします。
労働審判で解決できなければ裁判(訴訟)を起こす
相手側との交渉や話し合いがまとまらない場合や、労働審判の結果に納得ができない場合は、最終手段として通常の裁判で争うことになります。 裁判では、当事者同士がお互いの主張と証拠を出し合いをしていく事になります。
最終的に、裁判所が被害者の主張を承認し、損害賠償請求権が成立すると認定した場合に、加害者(会社)に対して損害賠償の判決を出してくれます。
パワハラにより労災が下りる?
労災とは、業務上の事由または通勤途中の事故によって負傷、疾病、高度障害、死亡等の被害を負った労働者本人やその遺族の生活を守るための保険制度です。 正式には、「労働者災害補償保険」といいます。
パワハラが原因でうつ病や適応障害などの精神疾患を発症した場合や、暴行を受け怪我をした場合なども、労災認定を受けられる可能性ががあり、治療費や休業補償などが保証されます。
具体的に、労災が認定されるには以下要件をすべて満たす場合です。
1:発症前おおむね6ヶ月間に業務により強い心理的負荷が認められる
2:うつ病や適用障害など労災認定の精神障害となる精神疾患と診断されたこと
3:職場以外の精神的負荷によって発病したものではない
1人でも従業員を雇用している事業者は、従業員へ必ず労災保険に加入させることが法律上、義務付けられています。
労災保険の対象は、正社員、パート、アルバイト、派遣社員、季節雇用などすべての労働者が対象になります。
派遣社員の場合は、派遣元会社が加入します。
ハラスメントなどの慰謝料請求の相談先は?
先程も解説してきましたが、慰謝料請求を行る場合、弁護士などを使うと、高い弁護士費用や解決までに1年など長期化になってしまうケースもあるので、一番早いのは、自分で会社もしくはパワハラをする本人へ交渉・請求を行う事です。
もしくは、無料相談ができる「厚生労働省による労働相談窓口」や、「労働基準監督署」へ相談しアドバイスを受け自信で行動するのもよいでしょう。
しかし、会社へパワハラの停止をさせるだけではなく、「請求をしたい」となると、専門知識が必要になり、個人で請求をするのはかかなり難しいでしょう。
慰謝料などの請求訴訟する場合は、法律の専門家である弁護士へ依頼するのがよいでしょう。
パワハラ慰謝料請求は労働組合にも相談できる
弁護士以外にも、パワハラなどの労働問題の解決に動いてくれる団体として「労働組合」があります。
労働組合とは・・・「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」、すなわち、労働者が団結して、賃金や労働時間などの労働条件の改善を図るためにつくる団体です。
弁護士同様に、労働組合には企業側と交渉ができる法的権利をもっています。
労働組合からの交渉を企業側が無視などすれば、即座に憲法である“労働三権”※1を集団で行使されるため、不当労働行為※2という労働組合法違法になるので、会社は交渉に応じざるを得ません。
※1 憲法第二十八条(労働三権)…
1.労働者が労働組合を結成する権利(団結権)
2.労働者が使用者(会社)と団体交渉する権利 (団体交渉権)
3.労働者が要求実現のために団体で行動する権利(団体行動権(争議権))
※2 不当労働行為…「労働組合活動に対する妨害行為」です。
不当労働行為は、“労働組合法”という法律で禁止されており、会社側が不当労働行為をしたときは、会社に対してペナルティが課せられる為、労働組合からの依頼を拒否する事はできません。
ただ、労働組合でもパワハラなどの請求交渉ができる団体かどうかを依頼する時は確認しましょう。
パワハラに対しての慰謝料請求のおすすめの相談先として、労働組合によくある年会費や組合費が無料で、着手料も無料で対応する「ねこの手ユニオン」という労働組合があります。
相談も無料なので、パワハラでお悩みの方であれば相談してみてもいいと思います。
慰謝料請求にかかる費用とは?
パワハラで慰謝料を請求したものの、交渉が決裂すれば訴訟を起こすことになります。 損害賠償請求などの訴訟(裁判)をするには、専門家である弁護士へ依頼する事となるでしょう。
パワハラを停止させる事や、会社へ提出する書面作成から解決の為の交渉を弁護士が代理で行うのでパワハラ被害者本人の負担は軽減できます。
弁護士に依頼する際の費用
弁護士にパワハラの慰謝料請求の解決を依頼する際の費用ですが、主に以下の3つの費用が掛かる場合があります。
<着手金> 弁護士にパワハラの慰謝料請求を依頼する費用で、相場は訴える相手に請求する金額の8%前後です。
弁護士によっては、着手金が無料というところもあります。
また、着手金はパワハラ裁判に勝っても負けても支払う事になる場合が多く着手量=手数料みたいなものです。
<報酬金>
慰謝料請求が成功した場合、相場として解決金額の30%前後を弁護士に支払うことになります。
解決金の支払う金額(割合)は、弁護士事務所によって変動します。
<その他費用>
初回の相談料(5000円前後が相場)、書類作成費用、裁判所までの交通費などの費用が別途かかる事が多いです。
パワハラ請求を弁護士に相談をする場合は、トータルでかかる費用を必ず確認しておきましょう。
慰謝料請求について知っておきたいこと
再度お伝えしていきますが、パワハラなどのハラスメントにあったらその記録を証拠として残すようにしていきましょう。
証拠を残しておくと、慰謝料の請求をしたい時だけではなく、パワハラを停止させる為に各窓口へ相談する時にも内容のリアルさを伝える為の重要になってきます。
最初にもお伝えしましたが、パワハラを停止させるだけではなく慰謝料等の請求をするとなると、専門知識や対応力が必要になるので、個人で行うのではなく、専門機関へまず相談していくのがよいでしょう。
まとめ
本記事では、パワハラを受けの慰謝料請求を考えている方へ、慰謝料の請求方法と、パワハラにあった際の解決方法をご紹介してまいりました。
パワハラ請求する際は、パワハラにあった時の証拠となるもの用意をし、ハッキリと解決内容を会社へ提示していく事が重要です。
本記事を参考に早期解決ができれば幸いです。