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解雇理由証明書はどんな時に必要?受け取った時の確認ポイントも解説
会社を解雇された時に必要になってくる解雇理由説明書。
今回の記事では、解雇理由証明書とは何なのか?どういった場面で必要になるのか?について、解説していきます。
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解雇理由証明書とは?
解雇理由証明書とは、会社側が社員を解雇した時に必要になってくる書面です。
そこには解雇した理由などが記載されているのが一般的ですが、何を書かなければならないかは法律では決まっていません。
内容の例としては、
- 解雇された社員の名前
- 解雇を通知した日の日付
- 解雇理由証明を発行した日の日付
- 事業主又は名称
- 使用者職氏名
- 解雇理由
などがあげられます。
解雇理由証明書は、解雇通知書とも違うもので、社員は解雇された場合に証明書を求める権利があります。
解雇理由証明書は、解雇された社員が請求した場合に、必ず発行しなければならないものとされているので、遠慮なく発行を請求しましょう。
「労働基準法第22条第1項」では、労働者が、退職の場合において、証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならないとされており、法でも定められているので安心してください。
また、解雇理由証明書の交付ができるのは、正社員だけではありません。
この時に、「労働基準法第9条」が適用されるので、パートや契約社員といった非正規雇用の人々でも解雇理由証明書は請求できます。
解雇理由証明書を請求したのに発行してくれないという場合には、30万円以下の罰金が会社に課せられる場合があります。
会社側は、証明書の発行に対して対応しなければならないという原則があるので、解雇理由証明書はすぐに請求するようにしましょう。
また、解雇理由証明書は「遅滞なく交付」するように義務付けられているので、会社側は早めに対応してくれることが多いと思われます。
しかし、解雇理由証明書を請求するのにも期限があります。
請求権は、「労働基準法第115条第1項」において、2年と定められています。
社員を解雇してから2年が経っていれば、解雇理由証明書の請求に会社側は応える必要はないとされているので、2年以内に請求するようにしましょう。
解雇通知書
解雇理由証明書と違い、解雇通知書というものもあります。
解雇通知書とは、会社が社員に対して解雇する意思を伝える書類です。
解雇通知書が届いてから、解雇まで余裕がある場合には、解雇予告通知書とも言います。
解雇予告と呼ばれる、解雇することを意思表示することは、解雇する30日前に解雇予告をしなければならないとされています。
もし、解雇する30日前よりも短い期間に解雇予告をされた場合には、不足した日数分の賃金を会社側が支払わなければならない、とされています。
30日に満たない間に解雇予告がされ、不足分の賃金が支払われた時のことを「解雇予告手当」と言います。
解雇通知書・解雇理由説明書はどんな場合に必要?
解雇通知書・解雇理由説明書は、不当解雇であった場合に必要となる書類です。
不当解雇であった場合、「いつ解雇されたか」「どのような理由で解雇されたのか」が書面として残っている、この2つが重要となってきます。
正当な理由で解雇されたのか、それとも不当な理由で解雇されたのかを確認する手段でもあります。
ここで不当であると判断できた場合、訴えるという流れになるでしょう。
労働契約法では、「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」とされているので、客観的に合理的な理由がない場合には不当解雇として訴えることができます。
これはもちろん、正社員だけでなくパートやアルバイトなどの非正規雇用の人でも同じです。
解雇を口頭で告げられた場合には必ず請求を
まず大切なのが、解雇を口頭で告げられた場合に、解雇理由を口頭では受け取らないようにしましょう。
必ず解雇理由証明書をもらうようにしてください。
後に不当解雇で争う場合に、会社側から「これは合意退職だ!」と言われたり、初めの説明と違う解雇理由を主張されることもあるので、きちんと書面に書いて説明された解雇理由証明書を持っておくことが大切になります。
解雇理由証明書を手に入れる手続きをしながら確認しておきたいのが就業規則です。
自分自身への解雇予告が、就業規則に違反していないかどうか確かめる必要があります。
例えば就業規則に「解雇予告は一週間前でも可能」と書かれていても、解雇予告は30日前にしなければならないと法律で決まっています。
就業規則自体が、法律を破っていればそれは違反になるので、解雇予告自体が無効になります。
就業規則と労働基準法であれば、労働者基準法が優先されると言うことも覚えておきましょう。
また、口頭で解雇された場合に確認したいのが「退職勧奨」なのか「解雇通知」なのかです。
退職勧奨とは一般的に、会社が社員に退職を促す行為です。しかし、退職勧奨には法的拘束力は一切ありません。
退職勧奨だった場合、本当は辞める必要がないのです。
解雇理由証明書を受け取ったら内容を確認
まず、解雇理由を確認しましょう。
記載されている解雇理由が間違っていないか、おかしなところはないかなど詳しく確認しましょう。
事実と違っていれば、訴えることができるので、事実確認をすることも大切です。
また事実が合っていたとしても、労働契約法で定められている「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められていない場合」に当てはまらないかの確認をしましょう。
社会通念上相当であるもしくは、客観的合理性が認められなければ、不当解雇になります。
客観的合理性が認められない場合というのは、
- 会社と相性が悪いことだけを理由とした文章
- 労働者の能力に対して、会社側が対応をしていないのに一方的に能力不足として解雇する理由
などです。
また、解雇が
- 普通解雇
- 懲戒解雇
- 整理解雇
この3つのどれに当てはまるのかも確認しましょう。
どれに当てはまっているかによって、不当解雇として訴えられるかどうか決まってくるので、訴えたい場合は、しかるべき機関に相談した方が良いでしょう。
不当解雇と感じた時の相談先は
不当解雇であると感じた場合には、訴えましょう。
しかし、訴えた場合、長期化することもあります。
ただし、会社側が敗訴すれば、解雇が無効とされるだけではなく、解雇日の翌日以降の賃金の支払いが認められる場合もあるのです。
不当解雇だと思った場合には、会社に「解雇は納得いかない」と訴えるようにしましょう。
解雇の不当性について訴えていなかった場合には、労働者が解雇に納得したと思われる場合があります。
また、解雇が業務上の怪我や病気をしている間にされていないかなど、解雇を制限するものに違反していないかを確認する必要があります。
そういったことを確認するためにも、然るべき機関に相談しましょう。
弁護士
弁護士は、会社と解雇について交渉してくれます。
交渉で解決しない場合には、労働審判や訴訟なども検討することになります。
不当解雇について訴訟を起こすには心強い味方ですが、費用が高いのが難点です。
ユニオン
ユニオンとは労働組合で、団体交渉を行うことができる機関です。
労働組合は、会社と交渉や決議をしてくれます。
働く人のために存在する機関であり、不当解雇をユニオンに相談することで、代わりに会社と交渉をしてくれます。
また、ユニオンは弁護士に頼むよりも比較的料金が安く、無料で相談できるところもあります。
ユニオン自体たくさん存在しており、相談や着手金なども多種多様でなかなか判断がしにくいところではないでしょうか。
また相談に乗るだけで、問題解決に動いてくれないユニオンもあるので、見極める力が必要です。
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もしあなたが「不当解雇だ!」と思った時には、ねこの手ユニオンに相談してみてください。