無断欠勤を理由に不当解雇されそうになった時の対処法

あなたの会社や身の回りで、無断欠勤をしている人はいませんか？

無断欠勤をするということは、その日の仕事を他の人が請け負わなくてはならない、仕事がストップするなどさまざまな弊害をもたらします。

そして何より、無断欠勤した人自身の社会人や人としての評価が下がってしまいます。

しかし、無断欠勤をするとすぐに解雇されるというわけではありません。

無断欠勤で解雇される場合、されない場合など、この記事ではさまざまなケースを見ていきましょう。

無断欠勤で解雇される場合

無断欠勤を理由に解雇処分を下すと、会社が不当解雇として訴えられる場合があります。

しかし、以下のケースでは無断欠勤で解雇される可能性もあります。

14日以上の無断欠勤をした場合

無断欠勤をする社員を正当に解雇できるのは、裁判所によるとその目安の日数が14日間と言われています。

無断欠勤を理由とした解雇には、企業側は欠勤日数を記録しておきましょう。

不当解雇として訴えられることを避けるためにも大切です。

繰り返し無断欠勤をした場合

連続して14日の無断欠勤でなかったとしても、繰り返し無断欠勤をすると解雇される場合もあります。

例えば大切な会議の時に無断欠勤をしてしまうと、会社に損害を与える意図があるとみなされます。

また、注意しても今後の改善の余地が見られないと、会社はその従業員を解雇できることもあるので注意が必要です。

無断欠勤で解雇とならない場合

無断欠勤は社会人としてやってはならない行為ですが、以下のように本人の意思以外の原因があるケースでは解雇とされない場合もあります。

本人が死亡していた場合

先日まで真面目に働いていた人が、急に無断欠勤、音信不通になったと思ったら、実は亡くなっていたというケースがあります。

その従業員が一人暮らしで部屋の中で亡くなっていたら、発見されてから会社へ連絡が届くまでに時間を要してしまうのは仕方がないかもしれません。

在職中に本人が亡くなってしまった場合は、「自然退職」のうち「死亡退職」となります。

それでは、「自然退職」「死亡退職」「解雇」についてそれぞれ見ていきましょう。

自然退職

自然退職とは、就業規則や雇用契約書に定められている事由を満たした際に、従業員や会社の意思表示がなくても労働契約を終えて退職となること。

多くの場合は、「休職期間が1年間だが、それを超えても復職が難しそうな場合は退職とする」というような記載です。

自然退職の場合であっても、会社側は証拠として退職通知書を出すのが一般的です。

死亡退職

自然退職の一種。

何らかの理由で本人が亡くなった場合、死亡日が退職日となります。

日本年金機構や協会けんぽ、健保組合への諸手続きは遺族でも行えますが、企業が代行してくれることもあります。

解雇

従業員の合意なく労働契約を解約すること。

その責任の所在が従業員本人、会社によって解雇の種類が異なります。

「普通解雇」は勤務態度に問題があったり、経歴を詐称していたりする場合に適応されます。

無断欠勤は普通解雇の理由に該当しますが、客観的に見ても合理的で、解雇されても仕方がないと判断される必要があります。

例えば、復職できそうにないことも普通解雇の原因となりますが、従業員が復職を望んでいる場合は訴訟につながることもあるので、解雇を命じるのは簡単ではありません。

本人が精神疾患だった場合

今や精神疾患は誰でも起こり得る疾患です。

本人に自覚がなかったとしても、ある時突然発症し、連絡を取るという行動すら難しくなってしまうかもしれません。

精神疾患による無断欠勤は解雇の理由には該当しないため、まずは直属の上司などに日頃の勤務態度や様子について確認してみましょう。

そして、速やかに病院へ行けるように手配することが優先です。

本人が急病・事故に遭っていた場合

出勤や帰宅途中で事故に遭っていたり、急病で病院に運ばれていたり、急な体調不良で連絡ができないという状況があります。

本人が連絡を取りたくても取れないという場合があるため、すぐに無断欠勤と判断するのではなく、企業は本人と連絡を取れるように努めることが大切です。

本人が逮捕されていた場合

何らかの理由で本人が逮捕された場合、警察が連絡するのはその家族です。

従業員の家族から会社へ連絡が行くまでに時間を要し、結果的に複数日間の無断欠勤になることがあります。

逮捕による無断欠勤が、直接解雇の理由になる可能性は高くありません。

しかし、逮捕された理由によって諭旨解雇や懲戒解雇という処分になるかもしれません。

本人が出勤を拒むような著しく問題のある職場環境だった場合

職場がパワハラやセクハラ、いじめなどが横行しているような環境であったら、出勤したくなるのもうなずけます。

無断欠勤は社会人にあるまじき行為ではありますが、職場環境に問題があると、欠勤の連絡をすることすら難しくなってしまうかもしれません。

このような職場環境による無断欠勤を防ぐためには、会社が日頃からハラスメントがない働きやすい職場を整えておくことが大切です。

無断欠勤を理由とした不当解雇にあたるケース

上記では無断欠勤で解雇される場合とされない場合について説明しました。

ここでは、無断欠勤を理由とした不当解雇にあたるケースについて紹介します。

従業員側に無断欠勤の責任がない

先述したように、本人の意図せぬ体調不良や、職場環境による無断欠勤は、解雇は不当と扱われる可能性があります。

軽微な数日間の無断欠勤

1日だけ、3日間だけという短い期間で繰り返す可能性が低い無断欠勤であれば、解雇は不当と見なされる場合があります。

無断欠勤が解雇の理由となるのは、14日以上や複数回の場合です。

そのため、会社の損害に関わらない短い期間での無断欠勤は、即解雇するのではなく、会社が注意して対策を立てることで対応すべきです。

欠勤直後の解雇

無断であっても欠勤直後で解雇という処分は不当です。

上記のように、何かしらの理由によって連絡が取れない可能性も考えられるため、会社はまず本人の状況を確認することが大切です。

連絡の行き違いによる無断欠勤

昨今、上司とのやり取りはメールやチャットなどで行うケースも増えました。

そのため、本人は欠勤前に連絡を取っていても、上司がメールやチャットを見られない状況であれば、意図せぬ無断欠勤となってしまいます。

メールやチャットは便利ですが、電話などで確実に連絡が取れたことがわかる手段を使うことも大切です。

直接上司につながらなかった場合、電話に加えてメールでも欠勤の旨を伝えて、できる限り証拠を残すようにしましょう。

不当解雇されそうな場合の対処法

ここまで無断欠勤による解雇について記載してきました。

無断欠勤を理由にした解雇は、基本的には企業が不当として訴えられるケースが多いです。

しかし、従業員の中には不当解雇をされた、またはされそうで泣き寝入りしている方もいるかもしれません。

自分が無断欠勤による不当解雇をされそうになった際、どのような対処をすればいいのでしょうか？

すぐに会社を訴えるのではなく、以下のように自分の解雇理由や状況を把握していきましょう。

解雇理由証明書を入手する

解雇された際には、基本的に解雇通知書が渡されます。

この解雇通知書に解雇理由が書かれていることが多いですが、納得できない場合は解雇理由証明書を入手しましょう。

解雇理由を検討する

無断欠勤が解雇理由に該当するかどうか自分でも確認し、納得できなければ会社に不当解雇だと訴えるのもひとつの手段です。

会社と不当解雇を理由に争う

何度も書いていますが、無断欠勤は基本的に行うべきではありません。

しかし、無断欠勤が解雇に至るまでの理由ではない場合、会社と争うことも検討するといいかもしれません。

まずは会社に不当解雇だと訴え、解雇を取り消したり、別の対処を検討させたり、訴訟に持っていかずとも解決できる道を検討します。

それでも解雇処分が取り消されない場合は、労働組合(ユニオン)や弁護士に相談してみるといいでしょう。

自力での解決が難しいならねこの手ユニオンへ相談がおすすめ

無断欠勤は確実な解雇理由にならないとはいえ、何らかの理由で自分が無断欠勤をしてしまった場合、自力で会社と交渉するのは難しいかもしれません。

万が一解雇が取り消されて復職したとしても、自分が訴えた会社では働きづらくなる心配もあります。

自分だけでの無断欠勤の解決が難しい場合は、ねこの手ユニオンという労働組合への相談がおすすめです。

ねこの手ユニオンには、以下のポイントがあります！

相談料、着手金が無料

もしかしたら、自分の無断欠勤が解雇の理由にならないと確信が持てない状況にあるかもしれません。

そのようなときに、会社を相手に堂々と胸を張って争うのは大変です。

そこで、ねこの手ユニオンでは相談料や着手金が無料で相談できます。

自分一人では動けない人や、動き方がわからない人は、ぜひねこの手ユニオンのサービスを利用することをおすすめします。

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ねこの手ユニオンはLINEやメールでの受付を行っているため、相談者の都合のいいタイミングでの相談が可能です。

電話よりもハードルが低く、無断欠勤による不当解雇を言い渡された際、気軽に相談できます。

他の労働問題とまとめて相談できる

ねこの手ユニオンは、労働者を取り巻くさまざまな問題を解決する労働組合です。

不当解雇の他にも、ハラスメントや精神疾患を促すような職場環境などの労働問題もまとめて相談することができます。

無断欠勤による解雇に悩んでいるのであれば、ひとりで頑張らずに相談してみてください！