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6連勤は違法!?労働者がおさえておきたい労働基準法の連勤規定
今の職場は毎週土日が休みなんだけど…6連勤って法律では問題ないのかな?
「連勤」とは一般的に、休日をはさまずに連続して勤務が続く状態のことを指します。
何日も休みなく働けば、体力的・精神的にも大変ですよね。
さらにいえば、長時間労働が続けば、過労死や精神的な疾患につながってしまうなど、心身に深刻な影響をもたらす可能性もあります。
こうした労働者を守るための法律が、労働基準法です。
雇用主が労働者を働かせてもよい日数にも、決まりが定められています。
それでは連勤は何日まで認められているのでしょうか?またどういったケースが違法になるのでしょうか?
詳しく紹介していきましょう!
6連勤・7連勤は労働基準法違反ではない!?
結論からお伝えすると、原則として連勤できる日数は最大12日まで、労働条件によっては、最大24日までです。
それでは労働基準法の連勤に関する規定から、その詳細を見ていきましょう。
労働基準法の連勤に関する規定
労働基準法では連勤に関する規定として、雇用主は週に最低でも、1回の休日を与えなければならないという決まりがあります。
それではなぜ、原則最大12日の連勤が可能なのでしょうか。
それは休日を、起算日をもとに考えられるためです。
起算日とは期間内の第1日目に当たる日を指します。
たとえば週の起算日は、日曜や月曜が一般的です。就業規則で会社が独自に定めていない場合は、日曜が起算日となります。
つまり日曜が起算日であれば、「1週間に1回の休日」というルールが適用される期間は「日曜〜月曜」です。
この範囲内に休日が1日以上あれば、違法にはなりません。
一例として、「1週目:日曜日」「2週目:土曜日」と休日を設定すれば、1週目の月曜〜2週目の金曜まで12日の連勤となります。
そのため上記のように休日を設定すれば、「最大12連勤」が可能となるのです。
最大24日の連勤が可能となるケース
さらに労働条件によっては、これ以上の連勤が可能となるケースもあります。
その代表例が、「変形労働時間制」です。
変形労働時間制で働いている方の場合、連勤可能日数の最大は24日です。
それでは具体的に説明していきましょう。
そもそも変形労働時間制とは、「一定期間」のなかで、労働時間を柔軟に調整できる制度のこと。
雇用主は期間内の平均労働時間が週40時間以内であれば、休日や1日の労働時間を柔軟に設定できます。
ちなみに一定期間とは、「4週間単位」「1カ月単位」「1年単位」などが一般的です。
ここでポイントとなるのが、変形労働時間制では異なった連勤規定が適用されること。
その連勤規定が以下です。
- 4週間を通じて4日以上の休日を与えなければならない
つまり28日間のうち、4日連続で休日を設定すれば、最大24日の連勤が可能となるのです。
企業に求められる「安全配慮義務」
ただし一般的に考えても、12日の連勤や24日の連勤は働きすぎな状態だといえます。
これだけの連勤が続けば、労働者が体調を崩してしまう可能性もあるでしょう。
そのため雇用主には労働者の心身を守るために、「安全配慮義務」として以下のような規定が設けられています。
使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働ができるよう、必要な配慮をするものとする
つまり過酷な労働環境によって労働者が体調を崩してしまった場合、雇用主は「安全配慮義務」に違反したとみなされます。
理論上、12連勤や24連勤は可能ですが、心身の安全がおびやかされるような環境であれば、これに違反した状態であるといえるでしょう。
労働時間の上限規定
ここまで労働日数を中心に見てきましたが、労働基準法では労働時間にも制限が設けられています。
それが「原則として、1日に8時間・1週間に40時間を超えて労働させてはならない」という上限を定めた規定です。
つまり理論上、いくら12連勤が可能だとはいえ、原則としてこの労働時間を超えて働くことはできません。
たとえば1日8時間の労働であれば、5日で週40時間働くこととなります。
そのためその週で残りの2日は、休日でなければなりません。
ただし、ここにも例外があります。その「変形労働時間制で働く場合」「36協定を締結している場合」の2つについて見ていきましょう。
変形労働時間制で働く場合
これまでにご紹介したように、変形労働時間制では「平均労働時間が週40時間以内」の範囲内で柔軟に労働時間の調整が可能です。
たとえば「4週間単位」の変形労働時間制を採用しているケースでは、「4週間で160時間以内」で労働日数・時間が設定されます。
そのため、「1日8時間」「20日連勤(残り8日間休日)」といった働き方も理論上は可能です。
とくに繁忙期と閑散期に差がある業種において、多く取り入れられている傾向にあります。
36協定を締結している場合
36協定とは「時間外労働・休日労働に関する協定」のこと。
これを締結することで、定められた「1日8時間・1週40時間以内」の法定労働時間を超えて働かせることが可能です。
もちろんここにも制限があり、原則として、時間外労働の上限は「月45時間・年360時間」と定められています。
そのため36協定を締結している場合は、時間外労働の上限も加味した上で、連勤可能な日数を考える必要があるといえるでしょう。
ただし、法定労働時間を超えて働かせる場合は、時間外手当(残業代)、休日手当などの割増賃金の支給が必要です。
支払われていない場合は違法となるので、注意する必要があります。
休みが取れない場合の対処法
これまで労働基準法における、連勤の規定について見てきました。
これは正社員、契約社員、パート・アルバイトなど、雇用形態に関わらず、適用されるものです。
そのためどんな働き方をしている方でも、「働きすぎている」と感じたら、規定に当てはめて考えてみることをおすすめします。
もちろん違反となっていれば、是正のために会社と交渉することが可能です。
その際に重要となるのが、実際に働いた時間を記した証拠です。
たとえばタイムカードのコピーや出退勤時間などを記載したメモ、パソコンのログなどが証拠となり得ます。
是正の交渉は、その証拠を提示した上で行っていきます。
ただ証拠があったとしても、会社が簡単に応じてくれるとは限りません。
交渉のテーブルにすらついてくれなかったり、報復として不当な労働環境を押し付けたりといったこともよくあることです。
そこで心強い味方となるのが、ユニオンです。
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ユニオンとは企業の枠組みを超えてつくられる、労働組合のこと。
労働者1名から加盟でき、組織によっては誰でも加入することが可能です。
特に大きな特徴が、労働者の代表として、会社と対等な立場で交渉できること。
ユニオンからの交渉の求めに、会社は正当な理由もなく拒否できません。
さらに交渉をはじめとしたすべての活動を理由に、労働者が不利益をこうむることは労働基準法によって禁じられています。
労働者はユニオンを通じて会社と交渉でき、安心して頼れる存在だといえるでしょう。
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