勝手に残業した場合、残業代はもらえないの?

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先月は忙しくてかなりの時間残業したのに、残業代が全然入ってなかったニャ…

どうして?会社には確認したニャ?

確認したら、承認を得ずに無断で勝手に残業をしているから、残業代は支払えないと言われたニャ…

そうなんだ…なんで無断で残業したニャ?

業務量が多すぎていちいち承認なんてとってられないニャ、私だって残りたくて残っていたわけじゃないんだニャ…

でも業務は会社からの指示だったんでしょ?

そうだニャ、「繁忙期だからがんばろう!」って、たくさん業務を振られて仕方なく残業してたニャ、それを勝手に残業したから払わないだニャんて…

ちょっと待って!そんなの会社の勝手だニャ!あきらめちゃダメニャ!その場合は残業代を払ってもらえる可能性があるニャ!

「勝手に残業をした」

「残業を許可した覚えはない」

このような理由で残業手当が支払われなかった経験はありませんか?

会社によって承認制(許可制)がとられている場合とそうでない場合がありますが、いずれの場合でもこのような問題は発生しており、ねこの手ユニオンにもこういったご相談をいただくこともしばしばあります。

一生懸命働いた結果「勝手な残業」と言われ、手当てが支払われないというのは会社側の勝手にも思えますよね。

しかし、このような場合でも、場合によっては正当な手当を支払ってもらえることがあります。

本記事では支払われない場合や支払われない場合の請求方法などを解説していきます。

「勝手に残業したのは事実だし…」などと簡単に「自分の勝手だ」とあきらめず、まずは確認してみてください。

目次

なぜ勝手に残業した場合は手当てが出ないの?

なぜ無断残業は勝手に残業したとされて残業手当が支払われないなどの問題が発生するのでしょうか。

それは主に会社が残業承認制をとっていることが関係してきます。

会社が残業承認制をとっている場合

残業承認制をとっている会社では、無断残業は就業規則違反の勝手な残業とされてしまいます。
事前であれ事後であれ、上司へ残業申請・承認されていない場合は残業を認めないという制度です。

就業規則の例をあげるので、ご自身の会社の就業規則を確認してみてください。

【就業規則例❶】

第□条
1.社員が所定労働時間を超えて労働する場合には、その必要性を明示したうえで、時間外労働の可否と予定時間につき事前に会社の許可を得なければならない。

ただし事前の許可を得ることが困難な場合には、事後に承認を受けなければならない。

2.社員が前項の手続きをとらずに時間外労働を行った場合、会社は、原則としてこれを時間外労働と認めない。

【就業規則例❷】

第□条
1.会社は業務上の必要性がある場合、所定労働時間外の労働を命じることがある。

2.従業員がやむを得ず時間外労働を行う場合には、従業員は、事前に所属長に申し出て、許可を得なければならない。

従業員が、会社の許可なく時間外労働を実施した場合には、会社は、当該時間外労働時間については、通常賃金及び割増賃金は支払わない。

なぜ残業承認制をとるの?

働き方改革の実現に向けて、課題とされているのが「長時間労働の削減」です。
残業承認制は過剰労働から、労働者の心身の健康を守ったり、働きやすい環境を整備したりするために必要と考えられているのです。

また、会社側としては「不要な残業の削減が期待できる」「人件費の削減にもつなげられる」などの考えから残業承認制を導入する場合や、「単純に残業が発生するのはレアなケースであり、仮に残業が必要だとしても会社の承認する残業時間の範囲内で業務をこなせるはずだ」という考えの場合もあるでしょう。

会社側が口頭で説明したなどと主張する場合も

前述にあげたようにしっかりと就業規則に織り込み、残業承認制の旨を開示している会社ばかりではありません。

このような会社はどちらかというと「マトモ」で「クリーン」な会社と言ってもよいでしょう。

中には就業規則に記載されていなかったり、雇用契約書が交わされていなかったりで、「入社の際に残業代は承認制の旨を口頭で説明している」などと勝手な主張をしてくる会社もあります。

ねこの手ユニオンに寄せられるご相談の解決に取り組む中でも、このような主張をされているという相談者の方もいらっしゃいます。
特に小規模の会社や個人事業などの場合に多い傾向ですので、心当たりのある方は就業規則や雇用契約書をしっかり確認しましょう。

特に本件にかかわらず、雇用契約書は何かあった時に労働者を守るための大事な証拠になりますので、見た記憶がない、渡された記憶がないという方は必ず確認してください。

残業承認制の会社なら勝手に残らず承認をとろう!

残業承認制の会社の場合、基本的には所定の申請を行い承認をとれば残業はできますし、残業代も支払われます。
残業をする理由が適正であれば否認されることもまずないでしょう。
せっかく一生懸命働いているつもりでも、それによって「勝手に残業するな」などと注意を受けたり、残業代も支払われなかったりするようでは報われないですよね。
残業承認制なのであればしっかりと承認をとることで、雇用者と労働者の双方の不要なストレスを取り除けるはずですから、残業する必要がある場合には承認をとって残業しましょう。
もし、事前に承認をとることが難しい状況(承認をとる上司が不在の場合など)なのであれば、事後承認でも認められる制度になってる場合が大半ですから、事後でもしっかり承認をとるようにしてください。

確かに、忙しくても承認をもらえば良いんだニャ。

そうだニャ!それが双方のためニャ!

でもやっぱりなんだか言いにくいニャ…

社風に惑わされないで!

無断残業が起こりやすい環境や社風

残業承認をとった方が良いとはわかっていてもなかなか申告しづらい環境もあるようです。

❶無申告の残業が当たり前の風潮

「うちは残業代とかないから。」
などと上司や先輩から言われたり、周囲の人も当たり前のように無申告で残業をしていたり、「残業代」という概念がない世界になっていませんか?

こういった環境にいると、残業しても申告しないのが当然、上司や先輩もそれが当然みたいな風潮が蔓延していて、申請したほうが良いとはわかっていても申請しづらくなってしまいますよね。

❷申告できる残業時間の上限が設定されている。

「残業の申告は20時間までとする。」
などの就業規則が定められていたり、上司からの指導などでルール化してしまっている場合も。

これを超えて申告しようとしても上司が残業を認めてくれなかったり、20時間を超過した残業については勝手にした残業とされて承認されず、残業代ももらえないという事があります。
上司から圧をかけられてしまうとどうしても申告しづらくなってしまい、実際にはもっと残業していても20時間以内の申告にとどめてしまうのもわかります。

❸自分の能力不足と思っている

新入社員や若い社員などで、所定時間内に仕事がかたづかないのは自分の能力不足で仕方ないから残業の申告を控えるという人もいるようです。

悪しき社風には改革を!

前述したような社風がある場合、会社の定めた規則と実際の労働内容が一致していないと考えられます。
仕方ないとあきらめるのではなく、現実を会社に申告し改革することが必要です。

①サービス残業という概念を捨てよう!

前述の❶のように残業承認制の会社で、実際に残業をしていても申告をしないというのは、いわゆるサービス残業・ヤミ残業にあたります。
それを会社が黙認している場合もあれば実態を把握できていない場合もあるでしょう。
いずれにしてもこのような環境下で労働をつづけることは、健康的にも精神衛生上も良くないですし、労働基準法にも反しています。

実際のご自分の業務の所要時間はどれだけでしょうか。
業務単位ごとの所要時間と一日や一か月の業務量を把握して、必要な労働時間を計算してみてください。
それにより会社が承認する労働時間の範囲ではとてもこなせない量なのであれば、会社に対してその旨を主張すべきです。

②残業時間の制限は原則禁止されている

前述の❷のように、申告できる残業時間に上限を設けるというのは厚生労働省のガイドラインで明確に禁止されています。
会社の担当部署でも認識していない場合がありますので、労働者として把握しておきましょう。

「使用者は、労働者が自己申告できる時間外労働の時間数に上限を設け、上限を超える申告を認めない等、労働者による労働時間の適正な申告を阻害する措置を講じてはならない」

引用元:厚生労働省:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン

③「能力不足」という概念も捨てよう!

前述の❸のように自分の能力不足で時間内に業務を完了できなかったんだから、無申告でサービス残業しても仕方ない、そんな風に考えてはいませんか?
しかしこれは大きな間違いです。
労働法の基本に立ち返れば、労働者は労務を提供し、その対価として使用者から賃金を得ます。
労働契約法第2条1項など)

そして、労働時間とは会社の指揮命令のもとで労働していた時間を指します。

会社は、社員の提供する労働時間を自らの指揮命令のもとに用いて事業を行っています。
社員が非効率な働き方をしているというのであれば、それは会社の指揮命令に問題があり、それは該当の社員の責任ではなく、使用者である会社の責任であるということです。

さらに、まだ若くて能力が不十分な社員であれば、会社としてはまずそれに見合う業務に従事させ、一方では能力の開発に努めてさらに高度な業務に従事できるように育成していかなければなりません。

この点が、仕事の完成により対価を得る請負契約との大きな違いになります。

要するに、使用者(会社)には未熟な社員を教育・育成する責任があり、社員はたとえ自分が未熟だとしても労働時間に対しては正当な対価を得る権利があるということです。

業務上の技術や知識も、未経験や慣れていなければできなくて当然です。
慣れるまでの時間も「労働時間」なのです。

とはいえ、一方では社員が不慣れなままに、無用に高品質の丁寧な仕事を目指して、無駄な時間を費やしている可能性もあります。
これも、上司の指示が明確でなく、適切でなかった場合によく見受けられます。

どのような目的でどの程度の内容のものをいつまでに仕上げる必要があるかを明示されず、「これやっといて!」というように仕事を丸投されてしまう。
指示を受けた社員は自分の能力不足だと思い込んで泣く泣く残業時間を申告せずに残業し、さらには家にまで持ち帰って作業をし、やっとの思いで上司に提出すると上司から「メモで良かったのに、こんなことにどんだけ時間使ったんだ?」などと呆れられる、というようなことです。

これも、上司の指示不足がそもそもの原因です。

もちろん、社員として労働をする中で、自己責任の考え方は大切ですし、このような場合も、上司の指示が明確でなければ自分から確認をするべきではあります。

しかし、自分の能力不足だからと言って無申告で残業を行うというのは大きな間違いであるということを認識しておいてください。

わたしの会社もサービス残業が当たり前になってたニャ。

そうだよニャ。残業承認制がとられていても実際は昔からの社風でサービス残業が蔓延している会社は少なくないニャ。

社風を変えていきたいけど一人で申告する勇気が無いニャ…

わかるニャ。でも何も自分一人で行動を起こす必要はないニャ!

社風を変えるために

ここまで読んでいただいて、今現在働いている環境が当てはまっている方は、変えていく必要があるとは思っていただけているでしょう。
でも、実際に行動を起こすとなると

「この先の自分の評価や昇進にかかわるのでは…」

「周囲から白い目で見られたり孤立してしまうのではないか…」

などの不安がよぎり、なかなか勇気がいるものですよね。

ですが、何も一人で行動を起こす必要はありません。
そのような社風の中で働いている場合、同じように不満や悩みを抱えている人は少なくないはずです。

協力者を募ろう!

まずは頼りになる先輩や同僚に相談してみましょう。
もしその人たちがこれまでの社風を当たり前と思いこみ働いていたとしても、あなたが相談することによって、それが間違っているということに気付いてもらえる機会にもなるはずです。
社内に労働組合が設置されているようであれば、労働組合の相談役に相談してみるのも手です。
ただし、社内に設置されている労働組合の中には、労働組合としての役目を果たさず、上層部へのいわゆる「チクリ」目的の組織となっている場合があります。
事前に労働組合の評判など、実態を確認しておくと良いでしょう。

そうは言ってもいきなり行動を起こすのは角が立ちますし、ほかにもやれることがあるかもしれません。
まずは以下のようなことから始めてみてください。

自分の仕事を明確にしよう!

具体的な仕事において、仕事の優先順位や期限、完成度目標などを上司とすり合わせましょう。
こうすることで、不必要な丁寧さなど無駄な時間を削減でき、不要な残業をしないで良くなりますし、上司にもどのような仕事を行っているのかが明確になり把握してもらうことができます。

また、完成まで時間がかかる作業なのであれば、中間報告をすることも大切です。
当初の予定より作業に時間がかかっているようであれば、当初予想していた作業時間よりも作業に予想外に時間がかかってしまったことや、その原因を報告しましょう。

こうすることで上司は仕事の経験も豊富で技術や知識もあるので、仕事の進め方やノウハウなどのアドバイスがもらえるかもしれません。

そして、自分の仕事効率も上がり、上司にもそれを認識してもらえるでしょう。

もう勝手な残業とは言わせない!

前述のような手順を踏んでいれば、そのうえで発生した残業が承認されないことはないはずです。
残業承認申請を行ってください。
もし承認されないようであれば、その仕事が急ぎではなく、優先順位が低いのかもしれません。

信頼できる上司や管轄部署に相談しよう!

ここまでの手順を踏んでも尚、残業承認が渋られるようであれば、いよいよ改革が必要です。
同じ部署内などにかかわらず、周囲から信頼の厚い上司がいれば、その上司に残業承認がされるべきことを相談してみてください。
人事部や労務部などの管轄部署の上司に相談をしてみるのも良いでしょう。

現場内ではサービス残業が当たり前になっていても、実は上層部や管轄部署はそういった事実を把握できていないというのは少なくない話です。
そして、今のご時世において会社を守っていく上で従業員の労働時間、実態について正確に 把握することは経営上とても大切なことなのです。
このような環境が蔓延していることで、退職者が減らずに有能な人材が確保できなかったり、過労死問題につながったり、人事労務上重大な問題を抱えていることになるからです。
行動を起こすことは会社に反旗を翻しているように思うかもしれませんが、実は会社の将来に貢献しているということも認識しておいてください。

結局勝手に残った分の手当はもらえないの?

なるほどニャ。自分の働き方を見つめなおして、必要な行動をとることが必要なんだニャ!

そういうことだニャ。

でもやっぱりいままで勝手に残業した分の残業代がもらえないのは納得いかないニャ!もらう方法はないのかニャ?

そんなこともないニャ!過去の判例でも残業承認制の会社で無断残業の残業代は支払われているニャ!

「勝手にした残業」は実は「勝手」じゃないかも!

「就業規則で残業承認制を定めているので承認を得ていない残業は該当社員が勝手に行ったものであり、残業手当は支払う必要はない。」

会社がこのような主張をしていたとしても、実際に無断残業の残業代請求が行われた判例では、会社側の残業代の支払い義務が認められたケースがあります。

前述したように、労働時間とは、会社の指揮命令のもとで労働していた時間を指します。
よって、「残業が会社の指揮命令のもとで行われた」という事実を証明することがポイントになってきます。

もちろん、無断残業の場合は所定の承認を得ていない残業のため、黙示の承認(会社が黙認していたこと)があったことを証明する必要があります。
労働者が所定労働時間内に終えることができないような業務を与えられていたことが証明できれば、会社の黙示の承認があったと認定され、残業代を支払わせることができているのです。

行政解釈でも以下のようなものがあります。

「使用者の明白な超過勤務の指示により、または使用者の具体的に指示した仕事が、客観的にみて正規の勤務時間内ではなされ得ないと認められる場合の如く、超過勤務の黙示の指示によって法定労働時間を超えて勤務した場合には、時間外労働となる」(S25.9.14基収2983号)

また、残業承認制で無断残業に対する残業代が支払われた判例としては、令和2年10月15日東京地裁判決のアレクス事件や平成30年3月28日東京地裁判決のクロスインデックス事件などがあり、いずれも残業承認制下であっても会社が残業を黙認していたと認められ、残業代の支払が命じられています。

残業代を請求する際のポイント

実際に残業代請求を行う場合は以下のようなことがポイントになってきます。

  • 証拠を集める
  • 残業代請求には時効がある

以下で解説する内容を確認して未払いの残業代を請求する際の参考にしてください。

証拠を集める

未払いの残業代を請求するためには、証拠が必要になります。
例えば、以下のようなものが証拠となります。

  • タイムカード
  • 業務メールや業務に関するLINEのやり取り
  • 出勤簿
  • 日報
  • 手帳での勤務時間記録
  • 給料明細書
  • 雇用契約書
  • 就業規則の写し
    など

証拠があればあるほど、スムーズに未払いの残業代請求を行うことができるため、可能な限り集めるようにしてください。

日報や報告書を会社が提出させている場合はそれらがあると会社が承認していることの有力な証拠となります。
また、所定労働時間内に業務を終了させることが難しい状況であったことを証明する際の有力な証拠にもなります。

これらの提出をしていない会社でも、自分で勤務記録を付けておくことで証拠と認められる場合があります。

残業代請求には時効がある

残業代請求権には、「3年(2年)より前の残業代については、請求に応じる義務がない」という時効が設定されています。
このため、未払いの残業が発生していると確認できたら、すぐに残業代請求をするようにしてください。
なお、労働基準法第115条が改正され、2022年4月以降に発生した残業の時効から「2年」が「3年」に変更されています。

どうやって請求すればいいの?

へえ~残業承認制でも勝手にした残業代の請求が認められてる場合もあるんだニャ。

そうだニャ。残業代を請求する際にはとにかく残業をしていたことと、会社が残業を認識していたことを証明するための証拠が大切だニャ。

なるほどニャ!でも残業代請求って弁護士さんに依頼するんだよニャ?費用がいっぱいかかりそうだニャ…

弁護士さんに依頼しなくても請求する方法はあるニャ!請求費用が心配ならまずはそれらの方法を試してみたらいいニャ!それでもだめなら弁護士さんに依頼してみるニャ!

未払い賃金の請求となると弁護士に依頼をする方法を思い浮かべる方も多いでしょう。
実は、弁護士に依頼する以外にも未払い賃金の請求は可能で、弁護士に依頼するよりも費用を抑えられる可能性があるんです。
請求はしたいけど、なるべく費用を抑えたいという方は以下のような方法を検討してみてください。

弁護士に依頼する以外の請求方法

弁護士に依頼する以外にも以下の3つの方法があります。

  • 自分で未払い賃金請求を行う方法
  • 労働基準監督署へ相談して未払い賃金請求を行う方法
  • 労働組合を通して未払い賃金請求を行う方法

上記の3つの未払い賃金請求の方法について、詳しく解説していきます。

自分で未払い賃金請求を行う場合

自分で未払い賃金請求を行う方法は、「費用負担が少ない」というメリットがあります。
しかし、以下のデメリットもあるため、あまりおすすめできません。

  • 自分ですべての手続きを行うため手間と時間がかかる
  • 会社との交渉を自分自身で行う必要があるため心理負担が大きい
  • 解決できないケースが多い

上記のように、費用負担は少ないですが、負担が大きく多大な時間と手間をかけたのに解決できない可能性もあります。
例えば、請求先である会社側は専門家である弁護士に依頼しており、自分で弁護士と交渉するという事態になり、交渉負けしてしまうといったケースです。
また、精神的負担が大きく、致し方なく諦めてしまいがちです。
自分で未払い賃金請求を行うのは、費用がかからないメリットがあるものの、リスクも大きいことを覚えておいてください。

労働基準監督署へ相談して未払い賃金請求を行う方法

管轄の労働基準監督署へ相談して未払い賃金請求を行う方法も、個人で未払い賃金請求を行う方法と同様に、弁護士に依頼する方法よりも「費用負担が少ない」というメリットがあります。
一方で、以下のデメリットがあるため、注意が必要です。

  • 管轄によって動きが遅かったり早かったりする
  • 指導のみの対応などで解決できないケースが多い

労働基準監督署は、企業の労基法違反の責任を追及する機関であるため、未払い賃金が発生したとしても、企業に対して未払い賃金を支払うように命令する権限がありません。
そのため、労働基準監督署が動いたとしても、会社が未払い賃金を必ずしも支払ってくれるわけではないことを理解しておきましょう。

労働組合を通して未払い賃金請求を行う方法

労働組合を通して未払い賃金請求を行う方法もあります。
他の方法と同じく、弁護士に依頼する方法と比較して、費用負担を抑えることが可能です。
また、労働組合が会社と交渉する際の団体交渉権は憲法で保障されているため、会社側が正当な理由なく交渉を断ることができないというのもメリットになります
ただし、以下のデメリットがあることも、理解しておくことが必要です。

  • 組合への加入が必要
  • 組合費や活動費が必要なことが多い
  • 会社側が必ずしも要求をのむわけではない

上記のようなデメリットがあることを覚えておきましょう。

自分で請求する場合の手順や費用

前述したように、未払い賃金請求を弁護士に依頼して解決する以外にも、自分自身で解決する方法もあります。
しかし、自分で解決しようとしても
「どうやって請求したらいいの?」
「自分で請求する場合にはリスクがあるの?」
などの疑問や不安から、泣き寝入りしている方も多いです。
このため、ここでは、自分で未払い賃金請求を行う方法について解説していきます。

自分で請求する際の手順

弁護士に依頼せずに自分で未払い賃金請求を行う際の手順は以下の通りです。

  1. 未払い賃金がいくらあるのかを計算する
  2. 未払い賃金請求に必要な証拠を集める
  3. 在職中の場合は会社側と直接話し合いによる交渉をする
  4. 退職している場合は内容証明郵便で請求を行う

このように、会社と直接やりとりを行う必要があるため、精神的な負担は大きいです。
また、話し合いで解決できない場合には、訴訟を起こして裁判を行う必要があり、さらに負担が大きくなってしまいます。
ちなみに、未払い賃貸の計算を誤って少なく請求してしまうと、請求先の会社が訂正しない限り、請求された金額しか受け取れないので、間違えないようにしかっりと計算するようにしてください。

自分で請求する際の費用

自分で未払い賃金請求を行う際は、基本的に「書類を用意するための費用」や、「書類を送付するための郵便代」しかかかりません。
仮に自分で未払い賃金請求を行って解決できた場合には、支払ってもらった賃金のほとんどが手元に残ります。
一方で、弁護士に依頼した場合には、多額な費用がかかる可能性があるため、請求する金額によっては、手元に資金がほとんど残らない可能性もあります。
請求する金額が少ない場合には、自分で請求する方法も検討してみましょう。

自分で請求する際のリスク

自分で未払い賃金請求を行う際の最大のリスクは、未払い賃金の支払いを拒否される可能性が高いことです。
未払い賃金請求は、会社側に問題があったとしても、個人が支払いを命令することができません。
そのため、個人で請求しても会社側が対応してくれないケースが多いです。
また、会社側が弁護士を雇うと、弁護士と交渉することになり、本来得られる賃金が少なくなるケースや、裁判までもつれ込み勝ち負けを決める必要があるケースもあり、理想の解決に至らないケースも少なくありません。
しかも、すべて自分で行うため、精神的な負担も大きいなどのリスクもあります。
このようなリスクがあり自分だけで解決するのは容易ではないため、まずは自分で未払い賃金請求を行って交渉ができない場合や、話し合いがうまくいかない場合は、労働組合や弁護士に相談するという二段構えがおすすめです。

労働基準監督署に相談する場合の手順や費用

労働基準監督署に相談して未払い賃金問題を解決することもできます。
しかし、労働基準監督署は証拠が揃ってないと調査や対応してくれないため、内容をよく理解して、準備しておくことが重要です。
ここでは、労働基準監督署に相談をして未払い賃金請求を行う方法について解説していきます。

労働基準監督署に相談する場合の手順

弁護士に依頼せずに労働基準監督署に相談して、未払い賃金請求を行う際の手順は以下になります。

  1. 未払い賃金がいくらあるのかを計算する
  2. 未払い賃金請求に必要な証拠を集める
  3. 労働基準監督署に相談する
  4. 証拠が揃っており悪質な場合は是正勧告や指導が行われる

労働基準監督署に相談をして動いてもらうためには、必ず証拠が必要になるので、まずは証拠を集めるようにしてください。
ちなみに、証拠が揃っていない状態でも、労働基準監督署に相談をして、今後の対応などについてアドバイスをもらうことは可能です。

労働基準監督署に相談する場合の費用

労働基準監督署に相談して未払い賃金請求を行う際も、自分で行う場合と同様に「書類を用意するための費用」や、「書類を送付するための郵便代」しかかかりません。
弁護士に依頼する場合と比較して、手元にほとんどの資金を残すことができます。
したがって、請求する金額が少ない場合には、労働基準監督署に相談して請求する方法も選択肢のひとつです。

労働基準監督署に相談する場合のリスク

労働基準監督署に相談する場合のリスクは、相談して労働基準監督署が動いてくれたとしても、解決につながらない可能性があることです。
会社に問題があり賃金未払いが発生していた際は、労働基準監督署が会社に指導をしてくれますが、未払い賃金の支払いを命令できるわけではありません。
したがって、労働基準監督署が動いたとしても、会社が支払いを拒否するケースがあります。
そういった場合には、訴訟を起こす必要があり、結局、弁護士に相談する事態になる可能性があることを覚えておいてください。

労働組合に依頼する場合の手順や費用

労働組合に依頼して未払い賃金請求を行うことも可能です。
しかし、会社に労働組合がないケースや、会社に対して影響力を持っていないケースも少なくありません。
そういった場合は、個人単位で加入できる「ユニオン」を利用してみてください。
ここでは、ユニオンに依頼して未払い賃金請求を行う方法について解説していくので、未払い賃金請求する際の参考にしてください。

労働組合に依頼する場合の手順

弁護士に依頼せずに労働組合に相談して、未払い賃金請求を行う際の手順は以下になります。

  1. ユニオンに相談する
  2. 未加入の場合はユニオンに加入する
  3. 未払い賃金がいくらあるのかを計算する
  4. 未払い賃金請求に必要な証拠を集める
  5. ユニオンに未払い賃金請求を依頼する(場合によって団体交渉を行う)

ユニオンなどの労働組合に所属している場合は、未払い賃金が発生したら、まずは相談してみましょう。
今後の対応などについて、アドバイスをもらえるため、証拠集めなどの不安を解消できます。
弁護士に依頼する費用が気になる方は、ユニオンなどの労働組合に相談する方向も検討してみてください。

労働組合に依頼する場合の費用

ユニオンなどの労働組合に依頼して未払い賃金請求を行う場合は、以下の費用がかかります。

  • 書類を用意するための費用
  • 書類を送付するための郵便代
  • 組合費や活動費
  • 成功時の費用負担

上記のように、ユニオンに所属するための費用がかかります。
成功時の費用負担に関しては、ユニオンによって異なるため、よく確認するようにしてください。
なお、組合費の相場は、1,000〜6,000円程度です。

労働組合に依頼する場合のリスク

労働組合に依頼して未払い賃金請求を行う場合は、会社が交渉に応じてくれるうえに、相談もできるため、1人で未払い賃金請求を行うよりも精神的な負担は少ないなどのメリットがあります。
一方で、以下のリスクがあるため、注意が必要です。

  • 団体交渉をしても必ず解決できるわけではない
  • 悪質なユニオンもある

上記のリスクの中でも、加入するユニオンを見極めることは非常に重要です。
一言にユニオンといっても多数あり、中には親身に対応してくれないユニオンもあるため、うまく解決できないケースもあります。
では、どのユニオンに加入するべきなのでしょうか?
親身になってくれるユニオンならどこでも大丈夫ですが、ユニオンをご検討されるなら私たち「ねこの手ユニオン」にご相談ください。
ねこの手ユニオンをご利用いただくメリットは以下の通りです。

  • 組合費や活動費などが一切かからない
  • 請求にかかる諸経費(書面発送代や人件費など)も不要
  • 無事金銭解決した場合のみ3割の義援金で、費用負担はあるが負担が少ない

このように、ねこの手ユニオンはご負担もすくなく、相談も無料、LINEから簡単にご相談いただけます。
ご相談は記事下に設置しているバナーからお気軽にどうぞ。

まとめ

勝手に残業をしたという理由で残業代を支払ってもらえない場合には主に会社が残業承認制をとっているケースが多く、また社内ではサービス残業が蔓延しているという実態があることが多いです。

このような場合には、就業規則に従いしっかりと残業申請を行うようにするのが一番早い解決方法です。

残業承認を申告しづらかったり、申告しても承認されづらい環境にある場合には、本記事で解説したように働き方を見つめなおしてみたり、信頼できる上司にや管轄部署に相談するなどして、労働環境が改善されるように動いていくことが大切です。

残業代の請求を行う際には弁護士に依頼する以外にも、自分で請求する方法や労基に相談する方法、労働組合に依頼する方法などがあります。

ねこの手ユニオンでは労働問題に関するご相談をLINEにて無料で受け付けております。
組合加入非や活動費、実際に請求する際の請求費用なども一切不要で、無事に請求が成功し解決金の支払いがあった場合のみ3割の義援金を頂いております。
相談先にお悩みの方や、あまり費用をかけずに確率高く請求を行いたいという方は記事下のバナーからお気軽にお問い合わせください。

この記事は執筆された時点での情報を元に記載されております。文書・写真・イラスト・リンク等の情報については、慎重に管理しておりますが、閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。 記載内容や権利(写真・イラスト)に関するお問合せ等はこちら

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この記事を書いた人

過去の会社で弁護士を通じて未払いの残業代を請求し2年分の残業代の奪還に成功しました!この過程で、自身と同じような悩みを抱える人がまだまだ多く存在することに気づき、みんなの悩みや疑問を解決するために役立つ情報を発信します!

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