内定取り消しと内定辞退の違いは?考え方の違いやトラブル時の対処法を解説

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「内定取り消し」と「内定辞退」の意味の違いをしっかりと理解していますか?

企業や労働者にとって、これらの言葉は重大な意味を持ち、それに伴いトラブルも生じています。

本記事では、内定取り消しと内定辞退の違い、それぞれが持つ法的な背景、関連する実際の事例や対処法について詳しく解説していきます。

内定に関する疑問や不安を抱えている方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

内定取り消しと内定辞退の違いは?

内定取り消しと内定辞退は、似ているようで実は異なる概念です。

内定取り消しは、企業が出した内定を撤回する行動を指します。この背景には、内定が「解約権留保付きの労働契約」として扱われる場合があります。

解約権留保付きの労働契約とは、特定の条件下で労働契約を解約する権利を留保している契約のことです。学生が予定通りに卒業できなかったなど特定の条件が満たされなかった場合に、労働契約を終了させられます。

つまり、企業が内定を取り消す際は、その理由が客観的かつ合理的でなければなりません。

また、労働基準法に基づき内定を取り消す場合は、少なくとも30日前に予告するか、あるいは30日分の平均賃金を支払う義務が生じるのです。

なお、内定取り消しの全容は下記の記事で詳しく解説しているので、ぜひ確認してくださり

>>内定取り消しの全て!法的背景や理由、具体的な3つの対処法を解説

一方、内定辞退は採用候補者が自らの意思で内定を辞退する行動を指します。この行動は、労働者の権利の1つであり、労働契約の解約申し入れと同じ扱いです。

なぜなら、内定が労働契約の成立とみなされる場合があるからです。そのため、内定辞退は、実際に入社後の退職手続きと類似した扱いとなります。

これらの違いを理解することは、企業側も求職者側も、トラブルを避けるために非常に重要です。

内定を出すと「条件付き労働契約」が成立する理由

内定の際、多くの場合「内定承諾書」が手渡されます。

しかし、この書類は内定辞退を法的に禁じる力を持っているわけではありません。それにもかかわらず、なぜ内定が「労働契約が成立している」という法的な位置づけを持つのでしょうか。

実は、入社前の特定の条件、例えば健康状態や必要な資格などが満たされなかった場合、企業は労働契約を解除できる「条件付きの労働契約」が成立する場合があるからです。

この考え方が、裁判で具体的に認められた例として「大日本印刷事件」が挙げられます。

○大日本印刷事件

大手印刷会社「大日本印刷」が、内定者に対して「陰気な印象」を理由に内定取り消しを通告したところ、内定者がこれを不服として訴訟を起こした事件です。
裁判は最高裁まで争われましたが、最終的には内定者の主張が認められました。内定取り消しは、合理的な理由に基づかないと違法と判断されています。
内定取り消しの問題が起きると、参考にされる場合があります。

つまり、条件付きの労働契約が成立した場合、その契約には「労働基準法」が適用されるわけです。

この法律のもとで、内定の辞退や取り消しは、入社後の「退職」や「解雇」と同じ法的枠組みとして扱われます。

このような背景を理解すると、内定の取り扱いやその後の手続きに関する権利と義務をより正確に把握できるでしょう。

内定取り消しと内定辞退の考え方

内定取り消しと内定辞退は、内定者と企業の間での大切なステップです。それぞれの考え方や背後にある法的な位置づけを理解できると、双方にとって欠かせません。

内定取り消しの考え方

企業が内定を取り消すことは、決して簡単な手続きではありません。端的に言うと、入社後の解雇と非常に似た手続きや考え方が求められます。

前述したように「大日本印刷事件」の事例により、内定取り消しには、企業が事前に知られなかった事由や、社会的に受け入れられる客観的な理由が必要であるとされました。

特に、業績不振による内定取り消しの場合、整理解雇の基準を考慮する必要があります。

なお、内定取り消しの事例は以下の記事にまとめています。

>>内定取り消しの具体的な事例を7選紹介!SNSや公務員などのケース

内定辞退の考え方

内定辞退は、法的には非常に自由です。実際「民法」に基づき、特定の期間が定められていなければ、退職の申し入れから2週間後に労働契約は終了します。

このルールは内定辞退にも適用され、これが「内定承諾書に法的拘束力がない」と言われる理由です。

しかし、内定辞退による損害賠償請求は、実際には難しくなります。さらに「労働基準法」により、違約金や損害賠償の額を事前に定めることは認められていません。

そのため、企業は法的手段よりも、内定者とのコミュニケーションを強化して内定辞退を防ぐのが望ましいです。

これらの考え方を理解すると、企業と内定者は内定に関するトラブルを避けられます。

企業側の都合で内定取り消しをする主な理由は?

企業が内定取りをする理由には、以下のようなケースがあります。

  • 内定者が予定通りに卒業できなかった場合
  • 内定者が病気やケガで働けない場合
  • 内定者の経歴に詐称があった場合
  • 内定者の行動や態度に問題があった場合
  • 会社側の経営状況が悪化した場合

いずれも合法と判断される場合が多いため、事前にチェックしましょう。

内定者が予定通りに卒業できなかった場合

内定者が単位が足りないといった理由で卒業ができない場合、その内定は無効になる確率が高まります。

その理由とは、卒業が企業による職務条件を満たす重要な前提となっているからです。

新卒採用の際、企業は求職者の卒業を前提として内定を出します。そのため、卒業が不可能となれば、内定を取り消すほかありません。

内定者が病気やケガで働けない場合

健康上の問題で内定者が職務を果たせない場合、企業はその状況を慎重に評価します。

一時的な病気や軽度のケガであれば、通常、内定の取り消しは考慮されないでしょう。

しかし、重篤な病気やケガの場合でも、回復の見込みがあるか、療養期間が短期間である場合は、企業は入社日の延期や一時的な休職を提案する場合も考えられます。

企業としては、内定者の健康と安全を最優先に考慮することが大切です。

内定者の経歴に詐称があった場合

企業は内定者の提供した情報の正確性と信頼性に基づいて、採用の判断を下します。

したがって、内定者の経歴やスキルに不正確な情報や誤解を招くような情報が含まれていたことが判明した場合、企業と内定者との信頼関係が損なわれるでしょう。

このような場合、企業は内定を撤回する権利を持ちます。

不正確な情報の内容やその影響の度合いによって、内定撤回の正当性が変わる場合があります。

特に、その不正確な情報が企業の採用判断に大きく影響した場合、内定の撤回はより正当と見なされるでしょう。

たとえば、特定の技術資格を持っていると主張し、それが採用の決め手となったが、実際にはその資格を持っていなかったというケースでは、企業の期待と実際の能力に大きなギャップが生じるため、内定の撤回が考えられます。

内定者の行動や態度に問題があった場合

企業は内定者の行動や態度によって、その人物が組織に適しているかどうかを再評価する場合があります。

特に、内定者が違法行為や社会的に受け入れられない行動をした場合、企業の内定撤回は認められやすくなります。

企業のブランドや評価を損なうリスクがある行動や、他の従業員やクライアントとの関係に影響を及ぼすような行動は、企業にとって大きなリスクです。

以下は、内定を撤回する可能性のある具体的なケースの例です。

  • 薬物使用や窃盗などの違法行為に関与した場合
  • 公然と差別的、攻撃的な言動をSNSなどで行った場合
  • 他の内定者や社員との間での嫌がらせや不適切なコンタクトが確認された場合

これらの行為は、企業の価値観やポリシーに反し、内定の撤回を正当化する十分な理由となるでしょう。

会社側の経営状況が悪化した場合

企業の経営が厳しくなると、その原因を特定し、迅速に対策を講じる必要があります。特に、経営の悪化が明らかになった際には、経営の健全化のために大胆な改革が欠かせません。

このような状況下で、企業はコスト削減の一環として、新卒採用の内定取り消しを検討する場合があります。

経営の悪化を理由に内定を取り消す場合、その判断は法的にも認められています。

内定辞退が認めらない場合の対処法

内定辞退は内定者の権利として認められていますが、それに対する企業の反応はさまざまです。

損害賠償請求や研修費用の返金を求められるリスクがありますが、労働基準法16条の記載通り、支払う必要はありません。

○労働基準法16条

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

引用:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049

以下に、内定辞退が認められない場合の2つの主な対処法をご説明します。

  • 外部機関に相談する
  • 内定の辞退申入書を会社に郵送する

ただし、内定辞退する際は、入社予定日の2週間前に連絡するべきです。連絡する際は、企業に誠意ある対応をする必要もあります。

外部機関に相談する

企業の違法行為や不当な対応が疑われる場合、外部の専門機関に相談しましょう。適切な対処法が分からないと、スムーズに内定辞退ができないリスクがあるからです。

主な相談機関としては、下記の3つです。メリットとデメリットをそれぞれまとめました。

相談機関メリットデメリット
労働基準監督署・ 労働者の権利を守るための公的な機関で是正申告や行政指導を行う能力がある・無料相談ができる  ・対応が遅い場合がある                          ・すべての問題に対して即座に解決策を提供できない 
労働局・幅広い労働関連の相談やサービスを提供している・各都道府県に設置されていてアクセスしやすい・ 無料相談ができる場合がある・ 専門的な法的アドバイスは限られる・対応が遅い場合がある
弁護士・法律の専門家として詳細な法的アドバイスが得られる・訴訟代理などの具体的な法的行動をサポートできる・高額な費用がかかる場合がある・専門外だと対応してもらえないケースがある

相談する機関や方法を選ぶ際には、自身の目的や状況に合わせて最適な期間やタイミングを考慮すると良いでしょう。

内定の辞退申入書を会社に郵送する

内定辞退は、基本的には個人の自由です。内定承諾した後でも、企業が辞退を拒否する権利はありません。

そのため、自分の意思を明確に伝えるため、正式な手続きとして「内定の辞退申入書」を会社へ郵送しましょう。

「内定の辞退申入書」とは、内定を辞退する旨を会社に正式に伝えるための書類です。

内容証明郵便を利用してこの書類を会社へ送れば、辞退の意思が確実に伝わったと証明できます。

電話や手紙では、伝達の証拠が残りにくいため、内容証明郵便の利用を推奨します。

内定辞退申入書のテンプレートやひな形は、文書作成ソフト(Microsoft WordやGoogleドキュメントなど)を使用して自分で作成可能です。

ただし、特定のテンプレートには著作権が存在する場合があるため、無断での転載や配布は避けるよう注意してください。

内定取り消しを受けたら外部機関に相談するべき理由

仮に企業から内定取り消しを受けたら、以下の理由から外部機関に相談するべきと言えます。

  • 専門的なアドバイスを受けられるから
  • 精神的なサポートとなるから

詳細は以下の通りです。

専門的なアドバイスを受けられるから

多くの方は法律の詳細に精通していないため、企業の内定取り消しの合法性や適切な対応を判断するのは難しいものです。

このような状況で外部機関に相談できれば、専門家からの的確なアドバイスを受けられます。結果として、自身の権利を守るための具体的な行動の方針を立てることが可能です。

精神的なサポートとなるから

内定取り消しは多くの方にとって、大きなショックな出来事です。

しかし、外部機関では精神的なサポートやカウンセリングを提供してくれる場合が多くあります。専門家との対話を通じて、感じている不安やストレスを軽減するサポートを受けられるのは、心の安定に大きくつながります。

内定取り消しをされたら「ねこの手ユニオン」がおすすめ

内定取り消しの相談先はいくつかありますが、なかでも「ねこの手ユニオン」という労働組合(ユニオン)がおすすめです。

  • 企業は労働組合からの交渉を断れない
  • 相談から裁判まで一括して代行してくれる
  • 24時間いつでも受付している
  • 着手金無料で完全成果報酬だから安心できる

上記4点の理由をそれぞれお伝えしていきます。

企業は労働組合からの交渉を断れない

労働組合からの団体交渉は労働組合法で保障されているため、企業は断れません。従業員一人ひとりの立場は弱くても、労働組合には団結して会社と交渉できる権利があります。

企業はこの団体交渉を正当な理由なしで無視すると、50万円以下の過料に処されてしまうほど強い力なのです。

そのため、労働組合「ねこの手ユニオン」に相談すれば、対等な立場で会社と話し合いができるようになります。

相談から裁判まで一括して代行してくれる

ねこの手ユニオンには、弁護士、社会保険労務士、行政書士といった法律のきちんとした専門家が運営に携わっています。各分野のエキスパートが相談から各種手続きまでしっかり対応してくれるため、安心できますね。

24時間いつでも受付している

ねこの手ユニオンは、LINEやメールから24時間いつでも問い合わせできます。スマホやパソコンから気軽に相談できます。

着手金無料で完全成果報酬だから安心できる

ねこの手ユニオンは完全成果報酬を採用していて、着手金・相談料・組合加入費・組合費などは必要ありません。

無事に解決できたときに解決金の3割を支払う仕組みです。結果が出なかったときに支払いは発生しないため、安心できます。

まとめ:内定取り消しと内定辞退の違いはしっかりと押さえよう

内定取り消しと内定辞退は、就職活動において重要な2つの概念ですが、行動者や背景が異なります。

これらの違いを正確に理解することは、求職者としての権利を守り、適切な対応をとるために不可欠です。

内定取り消し:

企業側が一度出した内定を撤回する行為です。内定取り消しは、主に以下の理由で行われる場合が多くなります。

  • 内定者が予定通りに卒業できなかった場合
  • 内定者が病気やケガで働けない場合
  • 内定者の経歴に詐称があった場合
  • 内定者の行動や態度に問題があった場合
  • 会社側の経営状況が悪化した場合

ほとんどが内定者側に原因があるため、立ち振る舞いには気をつけましょう。

内定辞退:

求職者側が企業からの内定を受け入れない、または一度受け入れた後で辞退する行為です。内定辞退は求職者の意思に基づくもので、法的には企業が拒否する権利はありません。

もし、内定辞退が認められないというトラブルに遭遇した場合、以下の対応がおすすめです。

  • 外部機関に相談する
  • 内定の辞退申入書を会社に郵送する

結論として、内定取り消しは企業側の判断、内定辞退は求職者側の判断によるものです。どちらのケースも、適切な理解と対応が求められます。

なお、内定取り消しをされて困ったら、労働組合「ネコの手ユニオン」に相談してみましょう。

LINEにて無料相談に対応しています。

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この記事を書いた人

大学卒業後、就職した会社で同僚が解雇に遭う現場を目の当たりにしました。この処遇が正しいのかと疑問に感じ労働基準監督署にも実際に足を運び相談もしながら同僚を援助しました。
その後も労働問題について勉強をし同じような境遇の方を一人でも救いたいと思い情報を発信してます!

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